年金生活者支援給付金は、公的年金に上乗せして受け取れる給付金です。2026年度(令和8年度)は基準額が前年度比3.2%引き上げられ、老齢は月5,620円が基準になりました。2026年9月1日から、新たに対象になった人へ日本年金機構が「緑色の封筒」で請求書を順次発送しています。要件を満たしていても、請求手続きをしないと1円も振り込まれません。この記事では対象条件・支給額・請求方法・振込タイミングを整理します。
【2026年10月7日追記】10月15日(木)に8・9月分を年金口座へ振込
すでに給付金を受け取っている人には、2026年10月15日(木)に8月分と9月分の2か月分が、年金とは別枠で同じ口座に振り込まれます。老齢の基準額(納付40年・満額の場合)は月5,620円なので、2か月分で11,240円です。納付期間が短い人はその分少なくなります。障害1級は月7,025円(2か月分で14,050円)です。
自分はいつ振り込まれる?
10月15日に8・9月分。次回は12月中旬に10・11月分(10月分から所得基準が82万6,500円以下に引き上げ)
支給は10月分から。10月15日の振込には含まれず、偶数月中旬に直前2か月分をまとめて受け取る原則どおり、最初の入金は12月中旬が目安(決定通知書で確認)
新規の人でも、9月30日までに請求書を出していれば10月分から対象になります。10月15日に入金がなくても未払いとは限りません。詳しい手続きは年金生活者支援給付金はがき9月1日発送|対象・所得基準と申請方法でも整理しています。
年金本体の10月15日振込(8・9月分)と同じ日ですが、通帳では年金と給付金が別の行で記帳されます。
【2026年9月14日追記】提出期限は9月30日
緑の封筒(はがき型請求書)の提出期限は2026年9月30日です。期限内に提出すれば10月分から支給対象になります。期限を過ぎても2027年1月4日までに返送すれば10月分までさかのぼって受け取れますが、それ以降は遡及分が減っていくので、届いている人は今すぐ投函しましょう。
【2026年9月17日追記】10月分から所得基準額が引き上げ、新たに対象になる人も
老齢の所得基準額が、令和8年10月分から80万9,000円以下→82万6,500円以下(昭和31年4月1日以前生まれは82万4,100円以下)に引き上げられます。これまで所得が基準をわずかに超えて対象外だった人も、10月分からは新たに対象になる可能性があります。緑の封筒が届いていない人でも、心当たりがあれば年金事務所やねんきんダイヤルに確認してみましょう。
【2026年10月15日追記】10月分から新たに対象かを判定する方法を追加
日本年金機構の最新ページ(2026年10月1日更新)で確認した内容を、下の判定フローと補足的給付金の計算例にまとめました。2025年(令和7年)の年金収入とその他所得の合計が82万6,500円以下なら老齢給付金、92万6,500円以下なら補足的給付金の対象です。緑の封筒が届いていなくても、条件を満たせば自分で請求書を出せます。
結論(先に要点)
・支給額の基準は老齢=月5,620円/障害1級=月7,025円/障害2級・遺族=月5,620円
・対象は65歳以上・世帯全員が住民税非課税・所得が基準以下など
・9月1日以降に届く緑の封筒(はがき型請求書)を返送すれば手続き完了、提出期限は9月30日
・10月分から所得基準額が82万6,500円以下に引き上げ、これまで対象外だった人も新たに対象になる可能性あり
・受給中の人は10月15日(木)に8・9月分を振込(老齢の基準額なら2か月分で11,240円)。新規の人は10月分から対象で、最初の入金は12月中旬が目安
・原則偶数月中旬に2か月分を年金とは別に振込。請求が遅れると翌月分からで損をする
画像出典: 日本年金機構 公式
年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金は、所得が低い年金受給者の生活を支えるために、年金に上乗せして支給される非課税の給付金です。消費税率引き上げ分を財源に2019年から始まった制度で、老齢・障害・遺族の3種類があります。
2026年度は物価や賃金の動向を反映して基準額が前年度比3.2%引き上げとなりました。年金本体とは別に支給される点、そして自動では振り込まれず本人の請求が必要な点が大きな特徴です。
支給額はいくら?区分別の早見
種類ごとに月額の基準が異なります。老齢は納付実績によって個別に計算されるため、下記は「基準額(満額の目安)」です。
月5,620円を基準に、保険料の納付済・免除期間に応じて計算
月7,025円
月5,620円
月5,620円(子が複数いる場合は人数で割った額)
老齢は「5,620円」が満額とは限らない
老齢の給付金は、保険料を納めた期間に基づく額と保険料の免除を受けた期間に基づく額を合算して計算します。
そのため、加入期間や免除の有無によって受け取れる金額は人それぞれです。実際の平均支給額は月4,000円台にとどまるケースも多く、「全員が5,620円もらえる」わけではない点に注意してください。正確な自分の金額は、届いた案内やねんきんダイヤルで確認できます。
納付済月数別・老齢給付金の目安額
保険料納付済期間に基づく額(5,620円×納付済月数÷480月)だけで計算した場合の目安は次の通りです(免除期間がある人はさらに上乗せされます)。
月5,620円
月約4,215円
月約2,810円
月約1,405円
※計算式にもとづく概算です。免除期間がある場合は別枠(11,768円×免除月数÷480月)が加算されるため、実際の金額は届いた請求書・支給決定通知書に記載の金額を確認してください。
対象になる人の条件は?
老齢の年金生活者支援給付金を受け取るには、次の3つをすべて満たす必要があります。
障害・遺族の給付金は、障害基礎年金・遺族基礎年金の受給者で、前年の所得が一定額以下であることが条件です。住民税非課税かどうかが判断の大きな分かれ目になるため、「収入は少ないのに対象外だと思い込んでいた」という人も、届いた封筒があれば対象の可能性が高いといえます。
緑の封筒が届いたら?請求方法
すでに基礎年金を受給していて新たに対象になった人には、2026年9月1日以降、日本年金機構から緑色の封筒で「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次届きます。封筒には「給付金手続関係書類 在中」と書かれています。
画像出典: 日本年金機構 公式
届いたはがき型請求書に氏名・電話番号・提出日を記入し、同封のリーフレットに従って返送するだけ。窓口に行く必要はありません。
また、はがき型請求書が届いた人は電子申請(オンライン)でも提出できます。新たに年金を受け取り始める人は、年金の請求手続きと同時に給付金の請求書を提出する形になります。書き方で迷ったら「ねんきんダイヤル」や年金事務所に相談しましょう。
いつ振り込まれる?受取タイミング
請求書を提出すると、1〜2か月後に支給決定通知書が届きます。その後の振込は次のスケジュールです。
原則、偶数月(2・4・6・8・10・12月)の中旬に、直前の2か月分をまとめて支給
年金と同じ口座に、年金とは別枠で入金(通帳の記載は年金と給付金の2行に分かれる)
年金と一緒の口座に入りますが「別のお金」として振り込まれるため、通帳では2行に分かれて表示されます。年金だけを見て「入っていない」と勘違いしないようにしましょう。
請求が遅れると損をする(最大の落とし穴)
放置は「お金を捨てる」のと同じ
請求が遅れると、原則として請求した月の翌月分からの支給になり、それ以前の分はさかのぼって受け取れません。つまり提出が1か月遅れるごとに、最大で1か月分(基準額なら5,620円)が消えていく計算です。
目安として、令和9年(2027年)1月4日までに提出すれば、令和8年10月分までさかのぼって受け取れます。届いた封筒を「あとで」と放置するのが一番もったいないパターンです。忘れないうちに、届いたその日に記入して投函するのが正解です。
10月分から新たに対象になる?判定フローと補足的給付金
9月までの基準額(80万9,000円)を少し超えて対象外だった人は、10月分から基準が82万6,500円に上がったことで対象に入る可能性があります。さらに、基準を超えても92万6,500円以下なら金額が減る形で受け取れる補足的老齢年金生活者支援給付金があります。日本年金機構の公式ページに沿って整理します。
3つの条件を順に確認する
条件1: 年齢と年金
65歳以上で、老齢基礎年金を受けている。
条件2: 世帯の住民税
請求する本人を含む世帯全員の市町村民税が非課税。本人の所得が低くても、同じ世帯に課税される人がいると対象外です。
条件3: 前年(令和7年)の所得
「年金収入金額+その他の所得」の合計で判定します。障害年金・遺族年金などの非課税収入は合計に含みません。10月分から令和9年9月分までの請求は、令和7年の所得が基準になります。
所得の合計額でどちらになるか
昭和31年4月2日以後生まれ
82万6,500円以下=老齢年金生活者支援給付金
82万6,500円超〜92万6,500円以下=補足的老齢年金生活者支援給付金
92万6,500円超=対象外
昭和31年4月1日以前生まれ
82万4,100円以下=老齢年金生活者支援給付金
82万4,100円超〜92万4,100円以下=補足的老齢年金生活者支援給付金
92万4,100円超=対象外
補足的給付金はいくらになる?(満額納付の試算)
補足的給付金は「5,620円×保険料納付済期間÷480月×調整支給率」で計算されます。調整支給率は、昭和31年4月2日以後生まれなら(92万6,500円−前年の年金収入とその他所得の合計)÷10万円です。保険料を480月(40年)すべて納付した人で、公式の計算式を当てはめた試算は次のとおりです。
所得の合計が82万円の場合
826,500円以下なので老齢給付金。月5,620円(年6万7,440円)。
所得の合計が87万円の場合
調整支給率=(926,500−870,000)÷100,000=0.565。5,620円×0.565≒月3,175円(年約3万8,100円)。
所得の合計が92万円の場合
調整支給率=(926,500−920,000)÷100,000=0.065。5,620円×0.065≒月365円(年約4,380円)。
上限に近づくほど金額は細くなり、基準の上限を超えるとゼロになります。なお、補足的給付金は保険料免除期間に基づく額が加算されないため、免除期間のある人は82万6,500円をわずかに超えた時点で給付額が下がる場合があります。実際の金額は、日本年金機構から届く支給決定通知書で確認してください。
緑の封筒が届いていない人はどうする?
所得が前年より下がった、世帯構成が変わったなどで新たに対象になる人には、9月から請求書(はがき型)が順次送られていますが、届いていなくても受給できる場合があります。その場合は年金生活者支援給付金請求書に氏名などを記入し、最寄りの年金事務所へ提出します(郵送も可)。所得情報は市町村から機構が受け取って判定するため、原則として添付書類は不要です。
注意点は支給開始の時期です。機構のリーフレット(令和8年10月版)では「原則、請求した月の翌月分からの受け取り」とされています。10月中に請求すれば11月分からになり、遅れた月数だけ受け取れる額が減ります。判断に迷う人は、給付金専用ダイヤル 0570-05-4092 に基礎年金番号を用意して問い合わせるのが確実です。
2年目以降も毎年の手続きは必要?
一度受給が決まり、引き続き支給要件を満たしている人は、翌年以降の手続きは原則不要です。日本年金機構の案内では、毎年度、前年の所得情報などをもとに継続支給の判定が行われ、その結果は毎年10月分(12月支払)から1年間反映されます。つまり、今年の10月分から適用される判定は令和7年の所得が基準になります。
注意したいのは、所得が基準を超えるなどで一度支給が止まった後に、再び要件を満たした場合です。この場合は自動では再開されず、あらためて請求書を出す手続きが必要になります。10月分から基準が引き上げられたことで、これまで支給停止になっていた人が再び対象に入るケースもあるため、心当たりのある人は年金事務所に確認しておくと取りこぼしを防げます。詳しくは日本年金機構のよくある質問(毎年手続きが必要か)で確認できます。
向かない人・期待しすぎない方がいい人
世帯に住民税が課税される家族がいる人は、本人の所得が基準以下でも対象外です。また、補足的給付金の対象でも、所得が92万円付近だと月数百円にとどまります。手間に見合うか不安な人は、まず年金事務所で「不該当になる可能性」を確認してから請求書を書くと無駄がありません。公式の詳細は日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」で確認できます。
障害・遺族の所得基準と年間でもらえる額は?
老齢の基準(82万6,500円以下)は10月分から引き上げられましたが、障害・遺族の給付金は所得基準の考え方が別です。日本年金機構の各制度ページ(2026年10月1日更新)では、どちらも前年の所得額が「491万8,000円+扶養親族の数×38万円」以下と案内されています。令和8年10月分から令和9年9月分を請求する場合の「前年」は令和7年です。
障害年金生活者支援給付金
障害基礎年金を受けている人が対象。月額は1級7,025円、2級5,620円。年間の目安は1級84,300円、2級67,440円(12か月分)。
遺族年金生活者支援給付金
遺族基礎年金を受けている人が対象。月額5,620円(年間67,440円)。2人以上の子が遺族基礎年金を受け取る場合は、5,620円を子の人数で割った額がそれぞれに支給されます。
老齢年金生活者支援給付金(満額の場合)
月額5,620円×12か月=年間67,440円。納付済期間が40年に満たない人は月額が減るため、年間額もその分少なくなります。
障害年金・遺族年金などの非課税収入は、判定に使う所得には含まれません。老齢と違って「収入が少し増えたら対象外」になりにくい一方、扶養親族がいる人は1人につき38万円ずつ基準が上がります。条件や手続きは障害年金生活者支援給付金の概要と遺族年金生活者支援給付金の概要(いずれも日本年金機構)で確認できます。
向かない人・注意したいケース
正直に言うと、この給付金は全員が対象になるわけではありません。
- 生活保護10月から月2500円に増額|特例加算+1000円の対象
- 世帯の誰かが住民税を課税されている場合は対象外になる(本人が非課税でも同居家族の課税で外れることがある)
- 前年の所得が基準を少し超えただけでも受け取れないため、毎年の判定で対象・対象外が変わる
- 緑の封筒が届かない=現時点で新規対象と判定されていない可能性が高い。心当たりがあるのに届かない場合は年金事務所に確認を
Xでの反応
「9月から送られている年金生活者支援給付金の請求書は、提出が遅れると遅れた分の手当がもらえなくなる。届いたら今すぐ書いて投函を」
— Xより(2026-09-09)
SNSでも「緑の封筒を見逃すな」「はがきを放置するのは損」という注意喚起が広がっています。制度を知らずに請求し忘れる人が毎年一定数いるため、周囲の高齢の家族にも声をかけておくとよいでしょう。
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まとめ
年金生活者支援給付金は、所得が低い年金受給者に年金とは別に支給される給付金で、2026年度は老齢・障害2級・遺族が月5,620円、障害1級が月7,025円を基準に受け取れます。対象は65歳以上・世帯全員が住民税非課税・所得が基準以下などの条件を満たす人。新たに対象になった人には9月1日以降緑の封筒(はがき型請求書)が届くので、記入して返送すれば手続き完了です。原則偶数月中旬に2か月分がまとまって振り込まれますが、請求が遅れると翌月分からの支給になり、遅れた分は戻ってきません。届いたらすぐ提出しましょう。自分の支給額や対象可否の詳細は、必ず日本年金機構の公式情報で確認してください。
参考・出典
(2026年9月9日 公開・2026年9月14日 提出期限9月30日の情報を追記・2026年9月17日 10月分からの所得基準引き上げの情報を追記・2026年10月7日 10月15日支給の情報を追記・2026年10月17日 2年目以降の手続きの情報を追記して更新) 支給額・対象条件は今後変更される場合があります。最新情報は必ず日本年金機構の公式サイトでご確認ください。
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