子育て支援金は月いくら?年収別の負担額と2026年開始

2026年4月から、公的医療保険の保険料とあわせて「子ども・子育て支援金」の徴収が始まります。会社員なら給与から天引き、自営業なら国民健康保険料に上乗せされる新しい負担です。「実質いくら引かれるの?」「児童手当の拡充と差し引きで、うちは得なの損なの?」——この記事では、こども家庭庁の公表資料をもとに、年収別の月額負担を早見でまとめ、2028年度までの段階的な引き上げ、そして給付との損得試算まで整理します。

子ども・子育て支援金の医療保険加入者一人当たり平均月額(制度別・年度別の試算)

出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(令和7年3月)

この記事のポイント

  • 2026年4月開始。医療保険加入者1人あたりの平均は月250円(2026年度)から段階的に増える
  • 被用者保険は「標準報酬月額×0.23%」を労使折半。年収400万で月約650円(満年度・本人分の目安)
  • 給付は児童手当拡充などでこども1人あたり約146万円改善。政府は「歳出改革で実質負担は増えない」と説明




目次




子ども・子育て支援金とは?いつから

子ども・子育て支援金は、少子化対策の給付拡充(「加速化プラン」年3.6兆円規模)を支える財源として、全世代・全経済主体で負担を分かち合う新しい仕組みです。会社員・自営業・年金受給者を問わず、公的医療保険に加入するすべての人が、保険料とあわせて拠出します。

開始時期
2026年(令和8年)4月から徴収スタート。制度全体は2028年度(令和10年度)までに段階的に導入され、支援金の総額は2026年度0.6兆円 → 2027年度0.8兆円 → 2028年度1兆円と増えていきます。

集めた支援金は、次のような子育て支援の給付に充てられます。

  • 児童手当の抜本拡充(所得制限の撤廃・高校生年代まで延長・第3子以降は月3万円)
  • 妊婦のための支援給付(出産時に10万円相当)
  • 出生後休業支援給付・育児時短就業給付(共働き・共育て支援)
  • こども誰でも通園制度(2026年4月〜)
  • 国民年金第1号被保険者の育児期間中の保険料免除(2026年10月〜)

年収別・月額負担はいくら?(早見)

会社員などが加入する被用者保険では、支援金率は「標準報酬月額×0.23%」(2026年度)で、これを労使折半します。つまり給与天引きの本人負担は、おおむねその半分(約0.115%相当)です。こども家庭庁が令和3年度の総報酬で機械的に試算した満年度(2028年度)ベースの本人負担の目安は次の通りです(総報酬割のため協会けんぽ・健保組合・共済でほぼ共通)。

年収200万円の会社員
本人負担(月額):約350円
年収400万円の会社員
本人負担(月額):約650円
年収600万円の会社員
本人負担(月額):約1,000円
年収800万円の会社員
本人負担(月額):約1,350円
年収1,000万円の会社員
本人負担(月額):約1,650円
2026年度(初年度)はもっと少ない
上の金額は制度が満年度化する2028年度の目安です。初年度2026年度は料率が低いため、被用者保険の被保険者1人あたり平均は月450円程度(加入者ベースだと月300円程度)から始まり、年々増えていくイメージです。

2028年度まで段階的に上がる

支援金は初年度から満額ではなく、2028年度に向けて段階的に引き上げられます。医療保険加入者1人あたりの平均月額(本人拠出分)は制度ごとに次のように試算されています。

  • 全制度平均
    2026年度 250円 → 2027年度 350円 → 2028年度 450円
  • 被用者保険(会社員など)
    2026年度 300円 → 2027年度 400円 → 2028年度 500円
  • 国民健康保険(自営業など)
    2026年度 250円 → 2027年度 300円 → 2028年度 400円
  • 後期高齢者医療制度
    2026年度 200円 → 2027年度 250円 → 2028年度 300円

「加入者1人あたり」は扶養家族も含めた頭割りなので、実際に天引きされる被保険者本人の負担は上の数字より高くなります(被用者保険の本人は2026年度で約450円→2028年度で約800円)。




【損得試算】給付と差引きで得か損か

支援金は「負担」だけを見ると増税のように感じますが、政府は集めたお金を子育て給付に回します。負担と給付を差し引きで見てみましょう。

支援金制度によるこども一人当たりの給付改善額(高校生年代までで約146万円)

出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(令和7年3月)

払う側(拠出)
医療保険加入者1人あたりの平均は満年度で月約450円。仮に18歳までの約19年間払い続けても単純合計で約10万円(こども家庭庁の試算)。
受け取る側(給付・こども1人あたり)
支援金の創設による給付改善額は高校生年代までで約146万円。現行の平均的な児童手当(約206万円)と合わせると合計約352万円。

つまり子育て世帯にとっては受け取る給付のほうが大きく、差し引きではプラスになりやすい設計です。一方、こどもがいない世帯や高齢世帯は「払うだけ」に見えますが、政府は歳出改革と賃上げによる社会保険負担の軽減の範囲内で導入するため、実質的な負担は増えないという立場をとっています。実際には額面上の天引きは増えるため「事実上の負担増だ」という指摘もあり、家計への影響は世帯構成や賃上げの実感によって受け止めが分かれます。

わが家は得?損?の見分け方

  • 高校生年代までの子がいる世帯…児童手当の延長・第3子3万円などで受給が大きく、差引きプラスになりやすい
  • これから出産・育児の世帯…妊婦給付10万円や育休給付の充実の恩恵を受けやすい
  • 子のいない・高齢世帯…給付は受けにくいが、負担額自体は月数百円規模

国保・後期高齢者はどう違う?

自営業などが加入する国民健康保険や、75歳以上の後期高齢者医療制度でも支援金は上乗せされますが、いくつか配慮措置があります。

こどもの均等割を10割軽減(国保)
少子化対策の趣旨から、18歳年度末までのこどもにかかる支援金の均等割は全額(10割)軽減。子育て世帯の国保負担が増えないよう配慮されています。
低所得者の軽減・上限
国保・後期高齢者では、所得に応じた軽減(7割・5割・2割)や、支援金額の上限(賦課限度額)が現行の医療保険に準じて設けられます。

よくある質問(FAQ)

Q. 手続きは必要?
A. 不要です。医療保険料と一体で自動的に徴収されるため、会社員は給与天引き、国保・後期高齢者は保険料に上乗せされます。
Q. ボーナスからも引かれる?
A. 被用者保険は標準報酬月額に加え標準賞与額にも料率がかかるため、賞与からも支援金が徴収されます。
Q. 扶養に入っている配偶者や子も払う?
A. 被用者保険では被扶養者に個別の負担はなく、被保険者(働いている本人)の保険料に含まれる形です。
Q. いつまで増える?
A. 2028年度(令和10年度)までに段階的に導入され、そこで満年度化します。以降の料率は制度の見直しによります。




まとめ

  • 2026年4月開始。医療保険料と一体で徴収、手続きは不要
  • 被用者保険は標準報酬月額×0.23%を労使折半。満年度の本人目安は年収400万で月約650円
  • 加入者1人平均は2026年度250円→2028年度450円へ段階的に増加
  • 子育て世帯はこども1人あたり約146万円の給付改善で差引きプラスになりやすい

あわせて読みたい

※本記事はこども家庭庁の公表資料をもとに2026年9月時点の情報で作成しています。支援金率や負担額は今後の政省令・賃金水準により変わる場合があり、記載の年収別金額はあくまで機械的試算の目安です。実際の負担額や手続きは、加入している健康保険(協会けんぽ・健保組合・市区町村の国民健康保険など)やこども家庭庁の公式情報で最新の内容をご確認ください。





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