ガソリン補助金170円維持を表明|175円案から一転の理由

2026年9月6日更新

【追記:2026年9月6日】資源エネルギー庁が2026年9月3日以降の支給単価を確定。ガソリン・軽油・灯油・重油は1リットルあたり26.2円、航空機燃料は20.9円となった。さらに政府は9月1日、170円程度の維持に必要な予備費6,160億円の支出を閣議決定し、うち6,136億円をガソリン補助金の基金に積み増した。経済産業省によるとこの積み増しで10月末までの必要経費をまかなえる見通しで、170円程度を維持する方針は財源面でも裏付けられた形だ。制度はガソリン・軽油の暫定税率の扱いについて結論が出て、それが実施されるまで継続される。詳細は下記「2026年9月3日以降の最新単価」を参照。

【追記:2026年9月7日】9月3日〜9日分の支給単価26.2円/Lは、前週(8月27日〜9月2日)の32.5円/Lから6.3円縮小したもので、直近では3週ぶりの縮小となる。内訳は変動分23.4円+調整単価2.8円(前週は変動分26.5円+調整単価6.0円)で、調整単価の引き下げが縮小幅の半分近くを占めている。40リットル給油した場合の負担軽減額は前週比で約252円/月縮む計算。詳細は下記「2026年9月3日以降の最新単価」を参照。

高市早苗総理は2026年8月25日、ガソリン価格を全国平均で1リットルあたり170円程度に抑える現行の補助策を、当面継続する方針を表明しました。実は8月上旬の時点では、9月から目安を175円に引き上げる案が検討されていると報じられており、家計への影響を心配する声が広がっていました。今回はなぜ175円案から170円維持へと方針が一転したのか、財源や仕組み、家計シミュレーションまで詳しく整理します。

首相官邸が公開したガソリン価格抑制策に関する資料

目次




補助策の全体像

現在の「燃料油価格激変緩和対策」は、ガソリン・軽油・灯油・重油の価格が急騰した際に、国が石油元売り会社に補助金を支給することで、店頭価格の上昇を抑える仕組みです。政府は2026年8月25日、全国平均のレギュラーガソリン価格の目安を引き続き1リットル170円程度に維持すると発表しました。

資源エネルギー庁が公表している直近(8月20日〜26日)の補助金単価は1リットルあたり26.0円で、この補助がなければ全国平均は187.1円程度になるところを、実際の店頭価格は169.8円程度に抑えられています。170円という数字は、この「補助込みの実勢価格の目安」を指しています。

補助なしの価格目安

1リットル187.1円程度

現在の補助単価(8/20〜8/26)

1リットルあたり26.0円

補助後の店頭価格目安

1リットル169.8円程度(全国平均)

燃料油価格激変緩和対策の資金の流れを示す政府公式の図解




なぜ175円案から一転したのか

8月上旬の報道では、財源の制約から9月以降は補助の目安を175円程度まで引き上げる(=補助を薄くする)方向で調整が進んでいると伝えられていました。しかし高市総理は8月25日の表明で、この目安を据え置き、当面170円程度を維持する考えを示しました。

財源について

補助の原資は国の予算(予備費・補正予算等)から石油元売り会社に支給されており、価格高騰が長期化するほど財政負担は増えます。政府はこれまで、原油価格や為替の動向を踏まえながら補助水準を段階的に見直す方針を示してきましたが、今回は家計・物価への配慮を優先し、当面は現行水準を維持する判断をしたとみられます。

物価対策としての位置づけ

ガソリン価格は輸送コストを通じて食品や日用品などあらゆる物価に波及します。総理はこれまでも物価高対策を政権の重要課題として掲げており、目安の引き上げ(=実質値上げ)を見送ったのは、こうした物価全体への波及を抑える狙いがあると考えられます。

対象者・対象範囲

この補助策は個人が申請して受け取る給付金ではなく、国が石油元売り会社に直接補助金を支給し、卸価格・店頭価格を抑える仕組みです。そのため、ガソリンスタンドで給油する全ての消費者・事業者が、特別な手続きなしに価格抑制の恩恵を受けられます。

  • 自家用車を利用する個人
  • 運送業・タクシー業など燃料コストの大きい事業者
  • 灯油を使う家庭(冬場の暖房費にも影響)

仕組みと手続き

補助金がどのように店頭価格へ反映されるか、資金の流れをステップで見てみましょう。

ステップ1

国(資源エネルギー庁)が、全国平均価格や原油価格の動向を踏まえて補助単価を毎週決定

ステップ2

国が石油元売り会社(石油精製・輸入事業者)に補助金を支給

ステップ3

元売り会社が卸価格を引き下げた形でガソリンスタンドなどの販売店に供給

ステップ4

販売店が抑えられた価格で消費者に販売(利用者側の申請は不要)

消費者・事業者が個別に申請する手続きは存在しません。補助単価は毎週見直されるため、給油の際は最新の店頭価格を確認するのが確実です。




家計シミュレーション

補助がある場合とない場合で、家計の負担がどれくらい変わるのか試算してみます(全国平均価格ベースの概算です)。

月間40リットル給油する場合

補助あり:約6,792円/補助なし:約7,484円
差額:約692円/月の負担軽減

月間80リットル給油する場合(通勤等で走行距離が多い世帯)

補助あり:約13,584円/補助なし:約14,968円
差額:約1,384円/月の負担軽減

年間換算(月40リットルの場合)

年間で約8,300円程度の負担軽減に相当

※上記は170円程度と187円程度の単価差(約17.3円/L)を用いた概算であり、実際の価格は地域・時期・給油量によって変動します。

注意点・落とし穴

全国平均と実際の店頭価格は異なる

170円程度という数字はあくまで全国平均の目安です。地域や店舗、セルフ・フルサービスの違いによって、実際の店頭価格はこれより高いことも安いこともあります。

補助単価は毎週見直される

補助の単価は原油価格や為替の動向に応じて毎週改定されます。「170円程度を維持」という方針が示されても、原油価格が急騰すれば一時的に目安を上回る可能性もゼロではありません。

今後の制度変更に注意

今回はあくまで「当面維持」という表明であり、恒久的に170円で固定すると決まったわけではありません。今後の原油価格や国の財政状況によって、目安が改めて見直される可能性があります。

Xでの反応

175円案が見送られて170円のままなのはありがたい。通勤で毎日使うから助かる。

一度は175円に上げる話が出てたのに、方針転換したんだね。財源は大丈夫なのかな。

結局その場しのぎな感じもするけど、家計にはありがたい判断。

170円維持、当面とはいえ発表があって少し安心した。

よくある質問

Q1. 170円というのは全国どこでも同じ価格ということですか?

いいえ、あくまで全国平均の目安です。地域や店舗によって実際の価格は前後します。

Q2. 175円への引き上げ案は完全になくなったのですか?

今回の表明は「当面170円程度を維持する」という方針であり、将来的に見直される可能性は残っています。今後の発表を確認する必要があります。

Q3. 補助金を受け取るための申請は必要ですか?

個人・事業者が申請する必要はありません。国が元売り会社に直接補助金を支給し、卸価格・店頭価格を抑える仕組みのため、給油するだけで自動的に恩恵を受けられます。

Q4. 軽油や灯油も対象ですか?

はい。ガソリンのほか、軽油・灯油・重油も対象となっており、それぞれ補助単価が設定されています。

Q5. 補助単価はどこで確認できますか?

資源エネルギー庁の燃料油価格激変緩和対策の公式サイトで、毎週の補助単価や価格の推移が公表されています。

Q6. なぜ175円への引き上げが検討されていたのですか?

補助の原資には限りがあり、価格高騰が長期化するほど財政負担が増えるためです。目安を引き上げることで国の負担を軽くする案が一時検討されていました。

Q7. 灯油代への影響もありますか?

はい。灯油も補助対象のため、今回の方針維持は冬場の暖房費の負担軽減にもつながります。

Q8. 今後価格が急騰したらどうなりますか?

補助単価は原油価格や為替の動向を踏まえて毎週見直されます。急騰時には補助が拡大される可能性もありますが、正式な発表を確認することが大切です。

原油価格・為替の動向との関係

ガソリンの店頭価格は、補助制度だけでなく、原油の国際市場価格や為替レート(円安・円高)の影響も強く受けます。原油の輸入価格が円建てで上昇すれば、卸価格も連動して上がりやすくなり、逆に円高や原油安が進めば価格は下がりやすくなります。政府が毎週の補助単価を見直しているのは、こうした市場価格の変動をリアルタイムで反映させるためです。

原油価格が上昇した場合

補助単価を引き上げて店頭価格の急騰を抑える方向で調整される可能性がある

原油価格が落ち着いた場合

補助単価を段階的に縮小し、財政負担を抑える方向で調整される可能性がある

今回の「当面170円程度を維持」という方針も、こうした国際的な価格動向を踏まえたうえでの判断とみられます。今後、原油価格が大きく変動した場合には、目安が改めて見直される可能性がある点は覚えておきたいところです。

これまでの経緯

燃料油価格の激変緩和対策は、原油価格の高騰を受けて導入されて以降、幾度となく延長・見直しが行われてきました。当初は期間限定の措置として始まりましたが、価格の高止まりが続いたことから延長が繰り返され、補助単価や目安価格も市況に応じて調整されてきた経緯があります。

2026年7月

補助単価が7.5円程度に増額される見直しが行われた

2026年8月上旬

9月から目安を175円程度に引き上げる案が検討されていると報じられる

2026年8月25日

高市総理が170円程度の維持を表明

2026年9月1日

政府が予備費6,160億円の支出を閣議決定。うち6,136億円をガソリン補助金の基金に積み増し

このように、補助水準は一直線に決まっているわけではなく、その時々の原油価格・為替・財政状況を踏まえて柔軟に見直されています。今後も家計に直結するニュースとして、継続的にチェックしておく価値があるテーマです。

2026年9月3日

支給単価がガソリン・軽油・灯油・重油26.2円/L、航空機燃料20.9円/Lに確定。170円程度を維持する方針を継続

2026年9月3日以降の最新単価

資源エネルギー庁は2026年9月3日〜9日分の支給単価を確定した。前週(8月27日〜9月2日)の32.5円/Lから6.3円縮小した26.2円/Lで、3週ぶりの縮小となる。内訳を見ると、前週は変動分26.5円+調整単価6.0円だったのに対し、今週は変動分23.4円+調整単価2.8円で、調整単価が3.2円下がったことが縮小幅6.3円の半分近くを占めている。原油価格が8月末にかけて落ち着いていたことが反映された形で、170円程度を維持する方針が数字の面でも確認できる。

週 支給単価
8/27〜9/2 32.5円/L
9/3〜9/9 26.2円/L(前週比▲6.3円)

出典: 資源エネルギー庁発表(補助金ポータル調べ)

ガソリン・軽油・灯油・重油
1リットルあたり26.2円
航空機燃料
1リットルあたり20.9円

月間40リットル給油する場合、この単価がそのまま反映されると約1,048円/月の負担軽減、月間80リットルなら約2,096円/月の負担軽減に相当する(単価×給油量の概算。実際の店頭価格には他の要因も影響する)。

前週(32.5円/L)と比べると、40リットル給油した場合の負担軽減額は約1,300円/月→約1,048円/月に縮み、差額は約252円/月。80リットルなら約2,600円/月→約2,096円/月で、差額は約504円/月となる計算だ(単価×給油量の概算)。とはいえ支給単価が急に大きく戻ることもあり得るため、毎週水曜に資源エネルギー庁が公表する最新単価を確認する習慣をつけておくと安心だ。

政府は2026年9月1日、170円程度の維持に必要な財源として、2026年度予備費から6,160億円の支出を閣議決定した。このうち6,136億円をガソリン補助金の基金に積み増し、LPガスを使うタクシー事業者向けの負担軽減にも24億円を充てる。経済産業省によると、この積み増しで10月末までの必要経費をまかなえる見通しで、目安である170円程度の維持は当面続く見込みだ。

2026年9月1日の閣議決定
予備費6,160億円の支出を決定(うちガソリン補助金の基金積み増しに6,136億円)。10月末までの必要経費を確保

制度の終了条件は変わっていない。燃料油価格定額引き下げ措置は、ガソリン・軽油の暫定税率の扱いについて結論が得られて、それが実施されるまでの間継続される。

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まとめ

高市総理は2026年8月25日、ガソリン価格を全国平均170円程度に抑える補助策を当面維持すると表明しました。9月から175円へ引き上げる案が検討されていましたが、家計・物価への配慮から据え置かれた形です。補助単価は毎週見直されるため、今後の発表にも注目しておきましょう。

参考・出典





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