業務改善助成金2026|9月4日支援策と最大600万円の対象

厚生労働省は、中小企業・小規模事業者向けの「業務改善助成金」について、令和8年度(2026年度)の交付申請受付を2026年9月1日から開始する。事業場内の最低賃金を一定額引き上げたうえで生産性向上につながる設備投資を行った場合に、その費用の一部が最大600万円まで助成される制度。ここでは対象になる事業者、申請期間、助成率・助成上限額まで、厚生労働省公式サイトの情報をもとに整理する。

目次




【2026年9月8日 追記】9月4日に支援パッケージが公表

経済産業省は2026年9月4日、10月改定で全国加重平均1,177円となる最低賃金に対応するための「中小企業・小規模事業者への支援策」を公表しました。業務改善助成金に加え、ものづくり補助金・IT導入補助金・省力化投資補助金などで要件緩和と優先採択(加点)が行われます。詳しくは本文末尾の「最低賃金引上げ支援パッケージ(9月4日公表)」の項目に追記しました。

業務改善助成金とは

業務改善助成金は、生産性向上に資する設備投資等(機械設備の導入やコンサルティングなど)を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、その設備投資などにかかった費用の一部を助成する制度。事業場内最低賃金の引上げ計画と設備投資等の計画を立てて申請し、交付決定を受けた後に計画どおりに事業を進め、結果を報告することで助成金が支給される流れになる。

業務改善助成金の仕組み 事業場内最低賃金の引上げ計画と設備投資等の計画で最大600万円を支給

厚生労働省は2026年4月22日に令和8年度の交付要綱・要領を公開し、交付申請の受付開始日を2026年9月1日と発表した。あわせて業務改善助成金コールセンターも同日に開設されている。




対象になる事業者は?

対象となるのは、事業場内最低賃金が地域別最低賃金未満の事業場を持つ中小企業・小規模事業者。労働者(従業員)の事業場内最低賃金を引き上げるための支援制度であるため、労働者がいない事業場は対象にならない。

また、以下のいずれかに該当する事業者は「特例事業者」として、助成上限額の拡大(10人以上の区分)や助成対象経費の拡大が受けられる。

  • ア.賃金要件:事業場内最低賃金が1,050円未満の事業場に係る申請を行う事業者
  • イ.物価高騰等要件:原材料費の高騰など外的要因により、申請前直近6か月平均の利益率が前年同期比で3%ポイント以上低下している事業者

物価高騰等要件に該当する特例事業者は、通常は対象外のパソコン・スマートフォン・タブレット等の端末や周辺機器の新規導入費用も助成対象経費に含められる(令和8年度申請分)。

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申請期間はいつからいつまで?

交付申請の受付開始日

2026年9月1日(火)

申請期限は、申請事業所の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日、または2026年11月30日(月)のいずれか早い日となる。地域ごとに最低賃金の発効日が異なるため、自分の事業場がある都道府県の発効日を早めに確認しておく必要がある。

事業完了期限(導入機器等の納品日・支払完了日・賃金引上げ日のいずれか遅い日)は、交付決定の属する年度の1月31日。半導体不足など納入機器業者の都合でやむを得ない事情がある場合は、理由書を添えて申請することで3月31日まで延長できる場合がある。




助成率・助成上限額はいくら?

助成率は、申請を行う事業場の引上げ前の事業場内最低賃金によって決まる。

事業場内最低賃金1,050円未満

助成率 4/5

事業場内最低賃金1,050円以上

助成率 3/4

助成上限額は、賃金引上げコース(50円・70円・90円の3コース)と、引き上げる労働者数によって変わる。事業場規模30人未満の事業者は上限額が上乗せされる区分もある。

業務改善助成金コース別助成上限額表 50円・70円・90円コースと労働者数ごとの上限額

例えば、事業場内最低賃金が1,040円(助成率4/5)の事業場が、8人の労働者を1,130円まで引き上げる「90円コース」を選び、設備投資などの費用が600万円かかった場合、設備投資費用×助成率(600万円×4/5=480万円)と90円コース・8人以上の助成上限額(450万円)を比較し、低い方の450万円が支給される。

助成対象になる経費

助成対象となるのは「生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資等」の費用。機械設備の導入やコンサルティング費用など、業種によってさまざまな設備投資が対象になり得る。厚生労働省は具体例をまとめた「生産性向上のヒント集」も公開しているので、自社の業種で何が対象になるか確認するとよい。

なお、事業場内最低賃金の引上げや設備投資等は「これから実施するもの」が助成対象となる点に注意したい。交付決定前にすでに実施してしまった投資や賃上げは対象外になる。

よくある質問

Q. 申請はいつからいつまで?

A. 受付開始は2026年9月1日。申請期限は、申請事業所の都道府県の地域別最低賃金の発効日前日、または2026年11月30日のいずれか早い日となる。

Q. 最大でいくら助成される?

A. 助成上限額は最大600万円。90円コースで労働者10人以上を引き上げ、事業場規模が30人未満の特例事業者に該当する場合などが対象になる。

Q. どこに申請すればいい?

A. 紙媒体での申請や個別の問い合わせは、各都道府県労働局雇用環境・均等部室で受け付けている。電子申請も可能。不明点は業務改善助成金コールセンター(0120-366-440、平日9:00〜17:00)に相談できる。

Q. すでに実施した設備投資や賃上げは対象になる?

A. 対象にならない。事業場内最低賃金の引上げや設備投資は「これから実施するもの」が助成対象となるため、交付決定前に実施済みの内容は助成を受けられない。




まとめ

令和8年度の業務改善助成金は、2026年9月1日から交付申請の受付が始まる。事業場内最低賃金を50円・70円・90円のいずれかのコースで引き上げ、生産性向上につながる設備投資を行うことで、費用の一部(助成率4/5または3/4)が最大600万円まで助成される。申請期限は都道府県ごとの地域別最低賃金の発効日前日か2026年11月30日の早い方となるため、検討している事業者は早めに交付要綱・申請マニュアルを確認し、管轄の労働局雇用環境・均等部室やコールセンターに相談しながら準備を進めたい。

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参考・出典

※申請条件・助成額・締切日等の詳細は変更される場合があります。最新情報は厚生労働省公式サイトでご確認ください。





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