(2026年7月29日 公開)
2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県宇城市付近を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、熊本県内で最大震度7を観測した。熊本県内21市町村には災害救助法が適用されており、住宅の損壊被害を受けた世帯では地震保険の請求手続きが今後の生活再建の大きな鍵になる。本記事では、地震保険の請求方法と、保険金額を左右する「全損・大半損・小半損・一部損」の認定基準について、損害保険会社の公式情報をもとにまとめる。
目次
- ・熊本地震の被害状況と災害救助法の適用
- ・地震保険の請求手続きの流れ
- ・全損・大半損・小半損・一部損の認定基準
- ・支払われる保険金の割合
- ・保険会社の連絡先がわからないときの相談窓口
- ・Xでの反応
- ・よくある質問
- ・まとめ
熊本地震の被害状況と災害救助法の適用
2026年7月28日16時27分ごろ発生した地震は、熊本県宇城市・氷川町付近を震源とするマグニチュード7.1で、熊本県内の一部地域で最大震度7を観測した。熊本県は同日、県内21市町村を対象に災害救助法の適用を決定しており、罹災証明書の発行や住宅の応急修理制度など、被災者向けの各種支援制度の対象となっている。
住宅が損壊した世帯にとって、当面の生活再建資金の柱になるのが火災保険とセットで契約する地震保険の保険金だ。ただし地震保険は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4区分で支払われる保険金の割合が大きく異なるため、認定基準を正しく理解しておくことが重要になる。
地震保険の請求手続きの流れ
地震保険の請求は、以下の流れで進むのが一般的だ。
地震保険金請求の基本的な流れ
①契約している損害保険会社に連絡 → ②現地調査(損害査定)の日程調整 → ③必要書類の提出 → ④損害区分の認定・保険金額の算定 → ⑤保険金の振込
まず自分がどの損害保険会社と地震保険を契約しているかを確認し、契約先のコールセンターや代理店に連絡する。多くの損害保険会社は大規模災害の発生時に専用のフリーダイヤルを設置するため、契約先の公式サイトで最新の連絡先を確認するのが確実だ。例えば損保ジャパンでは、火災保険・地震保険に関する連絡先として通常の事故受付窓口(フリーダイヤル0120-727-110)が案内されている。請求権には時効があり、地震保険金請求権の消滅時効は保険法上原則3年とされているため、早めの連絡が望ましい。
全損・大半損・小半損・一部損の認定基準
地震保険の損害区分は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4段階に分かれており、建物と家財それぞれについて基準が定められている。損保ジャパンが公表している基準は次の通り。
画像出典: 損保ジャパン公式サイト
建物の認定基準
全損
建物時価額の50%以上の損害、または焼失・流失した部分の床面積が延床面積の70%以上
大半損
建物時価額の40%以上50%未満の損害、または焼失・流失した部分の床面積が延床面積の50%以上70%未満
小半損
建物時価額の20%以上40%未満の損害、または焼失・流失した部分の床面積が延床面積の20%以上50%未満
一部損
建物時価額の3%以上20%未満の損害、または全損・大半損・小半損に至らない建物が床上浸水もしくは地盤面から45cmを超える浸水を受けた場合
家財の認定基準
全損
家財全体の時価額の80%以上の損害
大半損
家財全体の時価額の60%以上80%未満の損害
小半損
家財全体の時価額の30%以上60%未満の損害
一部損
家財全体の時価額の10%以上30%未満の損害
支払われる保険金の割合
損害区分が認定されると、契約している地震保険金額に対して以下の割合で保険金が支払われる(家財の全損の場合はその時価額が限度)。
- 全損:地震保険金額の100%(時価額が限度)
- 大半損:地震保険金額の60%(時価額の60%が限度)
- 小半損:地震保険金額の30%(時価額の30%が限度)
- 一部損:地震保険金額の5%(時価額の5%が限度)
地震保険は火災保険とは異なり単独では契約できず、火災保険の契約金額の30〜50%の範囲内(建物5,000万円・家財1,000万円が上限)で設定されている。そのため、まずは自分がどのくらいの地震保険金額を契約しているかを保険証券で確認しておくとよい。
保険会社の連絡先がわからないときの相談窓口
被災の混乱で保険証券を紛失してしまい、どの損害保険会社と契約しているか分からなくなるケースもある。そうした場合は、日本損害保険協会が設置している窓口を利用できる。
自然災害等損保契約照会センター
電話番号: 0120-501331(無料)
契約先の損害保険会社が分からない場合に、契約有無を確認できる窓口
そんぽADRセンター
電話番号: 03-4332-5241(平日9:15〜17:00)
保険金の支払いをめぐるトラブルなど、契約先との交渉がうまくいかない場合の相談窓口
Xでの反応
震度7を観測した今回の地震を受け、地震保険の請求に関する情報がSNS上でも共有されている。
「熊本地震、また震度7か…前回2016年の時も地震保険の請求で全損・半損の判定に時間がかかったから、早めに保険会社へ連絡した方がいい」
— Xユーザーの投稿より(2026-07-28)
「り災証明書と地震保険の損害認定は別物。両方必要になるから写真をたくさん撮っておいて」
— Xユーザーの投稿より(2026-07-28)
よくある質問
り災証明書と地震保険の損害認定は同じですか?
異なる制度だ。り災証明書は市町村が発行する公的な被災証明で、被災者生活再建支援金など行政の支援制度で使われる。一方、地震保険の損害区分(全損・大半損・小半損・一部損)は契約先の損害保険会社が独自の基準で認定するもので、判定結果が異なる場合もある。両方の手続きを別々に進める必要がある。
認定結果に納得できない場合はどうすればいいですか?
契約先の損害保険会社に再調査を依頼できる場合がある。それでも解決しない場合は、日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」(03-4332-5241)に相談することで、第三者を交えた紛争解決手続きを利用できる。
まとめ
熊本県内で最大震度7を観測した今回の地震では、住宅が被災した世帯にとって地震保険の保険金が生活再建の重要な原資になる。損害区分は「全損・大半損・小半損・一部損」の4段階で、建物・家財それぞれに認定基準が定められており、区分によって支払われる保険金の割合が大きく変わる。まずは契約先の損害保険会社へ早めに連絡し、現地調査の日程を確保することが大切だ。契約先が分からない場合は自然災害等損保契約照会センター(0120-501331)を、認定結果に疑問がある場合はそんぽADRセンター(03-4332-5241)を活用したい。

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