広島市が物価高対策として発行した「広島市プレミアム付商品券」で、申し込みが全市民の約7割にとどまり、事業費のうち約17億円が余ることが2026年7月31日、松井一実市長の会見で明らかになった。なぜ3割の市民が申し込まなかったのか、そして余った予算はどう使われるのか、公式発表と報道をもとにまとめた。
(2026年8月4日 公開/2026年8月12日更新/2026年8月28日更新/2026年9月4日更新:紙商品券の引換券はがき第3弾は9月1日〜4日頃に到着し、本日9月4日から引換期間が始まった(期限は9月30日まで)。使い道の正式決定は2026年9月4日時点でも未発表。なお2026年8月28日には、申込しなかった市民への商品券支給を求める年金受給者団体の要請が明らかになったが、市は具体的な補償策には言及していない)
画像出典: 広島市プレミアム付商品券 事業特設サイト
何が起きたのか|申込は市民の7割・約17億円が余る結果に
広島市は国の物価高対策の交付金を財源に、消費喚起を狙って「広島市プレミアム付商品券」を発行した。1人につき最大1万円を支払うと、1万5千円分の買い物ができる商品券が手に入る、プレミアム率50%(過去最高水準)の制度だ。申込期限を電子商品券は6月30日、紙の商品券は7月31日まで延長して受付を行ったが、最終的な申込者数は全市民のおよそ7割にあたる約83万人にとどまった。約34万人が申し込まなかった計算になる。事業費のうち使われなかった約17億円は、小中学校の給食費補助などに充てることが検討されているという。
申込者数の内訳
電子商品券(としポアプリ)
約34万人が申込
紙の商品券
約49万人が申込
合計申込者数
約83万人(全市民の約7割)
未申込
約34万人(全市民の約3割)
なぜ申込が伸び悩んだのか
広島市の商品券は、他の自治体が行ったお米券や現金の配布とは異なり、申込制で、かつ現金1万円を支払わないと入手できない仕組みだった。この点について「現金を支払わなければ受け取れない」「申込みが必要な仕組み」に批判が上がっていたと報じられている。未購入の市民からは「やり方がいろいろ面倒くさい」「デジタルなんかとんでもない、ようしません」といった声が上がったほか、市議会でも「そんな制度があるのか」「申し込みが必要だとは知らなかった」という指摘があったという。広島経済大学の専門家は、自分からスマートフォンを操作したり窓口に出向いたりする手間自体がハードルになっている面があると分析している。
画像出典: 広島市プレミアム付商品券 事業特設サイト
市の対応:未申込者に案内はがきを発送
申込が伸び悩んだことを受け、広島市は未申込の市民に対して紙版商品券の申込案内はがきを発送するなど、周知の強化に努めていた。市の担当者は会見で「市としては周知などに最大限努力した。もう少し申し込みをしてもらいたかった」と述べている。
余った約17億円の使い道
申込されなかった分の予算、約17億円については、小中学校の給食費補助などに充てることが検討されているという。国の物価高対策交付金を財源としているため、他の子育て・生活支援策への転用を軸に、市が今後具体的な使途を詰めていくとみられる。2026年8月28日には、年金受給者らでつくる市民団体「全日本年金者組合広島市支部」が、申込みをしなかった市民に対して商品券5千円分の支給などを求める要請を市に行ったことも報じられた。市の担当課は「手続きに不便を感じるなどして申し込めなかった人がいたのであれば、課題があったと受け止める」とコメントしたが、具体的な補償策には言及していない。2026年9月4日時点でも、余った予算の使い道について正式な決定内容や実施時期は公表されておらず、広島市の今後の発表を確認したい。
画像出典: 広島市プレミアム付商品券 事業特設サイト
商品券制度のおさらい
今回のプレミアム付商品券事業は、発行総額175億5,000万円、プレミアム率50%(1万円の購入で1万5千円分の買い物ができる)という、広島市としては過去最高水準の還元率だった。商品券は電子(としポアプリ)と紙の2種類が用意され、加盟店では店頭のQRコードやポスターで利用できる店舗を確認できる。すでに申込は終了しているが、申込済みの人が実際に商品券を使う際の店舗検索は、としポアプリの地図・一覧機能から行える。なお紙の商品券は、引換券が届いた申込者が2026年9月30日までに指定の引換場所で現金と引き換えて商品券を受け取る仕組みで、引換券はがきは申込時期によって第1弾(7月13日発送、引換7月21日〜9月30日)・第2弾(8月3日発送、引換8月12日〜9月30日)・第3弾(8月28日発送、到着は9月1日〜4日頃、引換9月4日〜9月30日)の3回に分けて順次発送されている。2026年9月4日時点で、最終の第3弾対象者(6月中旬以降の申込者)への引換券はがきの到着も一巡し、本日9月4日から全ての申込者が引換手続きを行える状態になっている。第1弾・第2弾ですでにはがきが届いている人も含め、引換期限の9月30日を過ぎると受け取れなくなるため、まだ手続きが済んでいない場合は早めに済ませたい(詳しい使い方は広島市プレミアム商品券は実質5000円お得|としポの使い方ガイドも参照)。商品券の使用期限は電子・紙とも令和9年2月28日(2027年2月28日)までと広島市公式サイトで案内されており、まだ半年近く使える計算になる。同様のプレミアム付商品券・キャッシュレス還元は全国の自治体でも実施されており、詳細は全国の自治体キャッシュレス還元・プレミアム商品券まとめ【2026年最新】でも確認できる。
画像出典: 広島市プレミアム付商品券 事業特設サイト
よくある質問
今から広島市の商品券に申し込める?
申込期限は電子商品券が6月30日、紙の商品券が7月31日で、いずれもすでに受付を終了している。今から新規に申し込むことはできない。
紙の商品券はいつまで引き換えられる?
紙商品券の引換(購入)期間は2026年7月21日から9月30日まで。引換券はがきは申込時期によって第1弾(7月13日発送、引換7月21日から)・第2弾(8月3日発送、引換8月12日から)・第3弾(8月28日発送、到着は9月1日〜4日頃、引換9月4日から)の順に届く。2026年9月4日時点で第3弾対象者への引換券はがきの到着も一巡し、全ての申込者が引換手続き可能な状態になっている。まだ手続きが済んでいない場合は、期限の9月30日までに早めに済ませておきたい。
なぜ約17億円が余ったの?
申込者数が想定を下回り、全市民の約7割・約83万人にとどまったため。約34万人分の未申込にあたる予算が使われずに残った。
余った予算は何に使われる?
小中学校の給食費補助などに充てることが検討されている。2026年8月28日には、申込しなかった市民への商品券支給を求める市民団体の要請も報じられたが、市は具体的な補償策には言及していない。2026年9月4日時点でも正式決定の発表は確認できておらず、詳細は今後の広島市の発表を確認したい。
すでに申し込んだ商品券はいつまで使える?
広島市公式サイトによると、電子・紙の商品券とも使用期限は令和9年2月28日(2027年2月28日)まで。それ以降は使えなくなるので、早めに使い切っておきたい。
まとめ
広島市プレミアム付商品券は、過去最高のプレミアム率50%という条件にもかかわらず、申込者数が全市民の約7割・約83万人にとどまり、約17億円分の予算が余る結果となった。現金を払って申し込む必要がある仕組みへの心理的なハードルが要因とみられ、市は「周知に最大限努力した」としつつも反省を示している。余った予算は小中学校の給食費補助などに充てる方向で検討が進められているが、2026年9月4日時点でも正式決定はまだ発表されていない。申込しなかった市民への商品券支給を求める市民団体の要請も報じられており、今後の市の対応にも注目したい。紙商品券の引換券はがきは申込時期に応じて段階的に発送され、2026年9月4日には最終の第3弾対象者への到着も一巡し、全ての申込者が引換手続きを行える状態になっている。すでに商品券に申し込んだ人は、期限の9月30日までに引換を済ませ、使用期限の2027年2月28日までに使い切れるよう、利用できる店舗を公式アプリ・公式サイトで確認しておきたい。
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