2026年に相次いだ情報漏えいのうち、見舞金の金額が公表されているのはタイムズカーとGMOインターネットグループの2件です。タイムズカーは3,000円相当、GMOは一律5,000円に加えて、1公開につき上限300万円とされる特別お見舞金があります。金額だけを見ると差が大きく見えますが、対象者と条件が別の設計です。2026年11月1日時点の公式発表をもとに、違いと確認方法を整理します。
- タイムズカーは一律3,000円相当の現金または金券。免許証などの画像データに外部送信の痕跡が確認された人が対象で、受取方法は検討中です。
- GMOは3段構え。一律5,000円、不正取引の損失補償、公開された情報の区分ごとに加算する特別お見舞金です。
- 「300万円」は1公開あたりの上限額。区分ごとの金額(1万円・1.5万円・2.5万円)を合算すると5万円で、300万円が典型的な金額ではありません。
- 今できることは、案内メールの確認と公式サイトの照合。どちらも個別に案内される方式で、自分から申請するものではありません。
画像出典: 当サイト作成(パーク24・GMOインターネットグループの公式発表にもとづく整理)
タイムズカーの見舞金
パーク24は10月23日の第5報で、見舞金を出す方針を発表しました。対象は、暗号化された身分証画像のデータ(運転免許証など)にアクセスされ、外部へ送信された痕跡が確認された人です。
画像は暗号化されていて、すぐに見られる状態ではありません。ただし、将来の復号の可能性は否定できないとしています。画像の保管は、これまで退会後7年間でしたが、登録完了後は保管しない運用に変え、保有する画像は10月末までにすべて削除するとしています。
ITmedia(10月23日)は、見舞金の対象が被害を受けた人の一部にとどまること、見舞金の総額が約44億円になることを報じています。約146万件に3,000円をかけた額に近い規模です。
問い合わせ窓口は、電話が0120-25-8924(24時間)、フォームが公式サイトの問い合わせページです。
関連記事: タイムズカーの情報漏えいの経緯、本人申告と信用情報の開示
GMOの3段構え
画像出典: 当サイト作成(パーク24・GMOインターネットグループの公式発表にもとづく整理)
GMOインターネットグループは、お名前.com デスクトップクラウドの不正アクセスについて、3種類の支払いを分けて発表しています。
1段目: 一律5,000円(第4報、10月24日)
現在サービスを利用中の全顧客が対象で、金銭的な損失の有無は問いません。受け取り方法や時期は、10月30日の23時59分までにメールで案内するとしていました。届いていない場合は、公式サイトのお知らせを確認し、窓口へ問い合わせてください。
2段目: 不正取引の損失補償
侵入が原因と判断された不正取引の損失(実現損失、スプレッドや手数料)を補償します。相場の変動による損失と、得られたはずの利益は対象外です。取引所から返金された分は差し引かれます。申請方法、必要書類、支払時期は、11月6日までに発表される予定です。
3段目: GMO特別お見舞金(第12報、10月27日)
犯人が公開した情報のなかに、自分の情報が含まれていると確認された人に支払われます。公開された情報の区分ごとに、次の金額を合算します。
- 基本情報(氏名、連絡先など): 10,000円
- 金融・認証情報(取引口座のIDやパスワードなど): 15,000円
- 高度なプライバシー・機微な個人情報: 25,000円
見出しには「1公開につき上限300万円」とありますが、3区分すべてを合算しても5万円です。上限の300万円は、金額の目安ではなく、あくまで上限額です。「1公開」の単位や、複数回の公開があった場合の扱いは、第12報では説明されていません。公開状況が変わった場合は、見直される可能性があると公式に書かれています。
なお、特別お見舞金は、一律5,000円や損失補償とは別枠です。対象者には個別に連絡するとされていて、申請方法と支払時期は、本稿の時点で示されていません。11月2日午後にGMOの記者会見が予定されているため、内容が変わった場合は、この記事を更新します。
GMOの問い合わせ窓口は、電話が03-5456-2560(24時間)です。
経緯の全体は、お名前.com デスクトップクラウドの不正アクセスと、FX5社の不正アクセスの整理にまとめています。
金額の差が生まれる理由
画像出典: 当サイト作成(パーク24・GMOインターネットグループの公式発表にもとづく整理)
2社の差は、金額の多寡というより、支払いの考え方の違いです。
「3,000円と300万円」を並べて比べると、一律型と上限額を比べることになります。同じ土俵では比べられません。
自分が対象か確認する手順
画像出典: 当サイト作成(パーク24・GMOインターネットグループの公式発表にもとづく整理)
いずれの見舞金も、現時点では、利用者が自分から申請する方式とは説明されていません。支払い方法が決まるまでは、案内を待つ形になります。
見舞金だけでは足りない?
画像出典: 当サイト作成(パーク24・GMOインターネットグループの公式発表にもとづく整理)
ITmedia(10月23日)は、10月22日の調査を引用し、見舞金が出ても、53.6%の人が金額では納得しないという結果を伝えています。内訳は、「金額の問題ではない」が41.2%、補償は不要が12.4%です。誠意ある対応をしても、サービスをやめたいと答えた人も37.8%いました。
金額を受け入れる人の中では、3,000円以上が必要と答えた人が22.0%、1,000円程度が18.8%、一般的な500円が5.6%でした。タイムズカーの3,000円は、このうち最も多い層が求める最低ラインにあたります。
日本テレビ(10月29日)は、タイムズカーの利用者が集団訴訟を計画していると報じています。登録者は10万人を超え、1人最大5万円を請求する予定です。弁護団は、3,000円は低すぎると指摘し、見舞金の対象が免許証の画像の被害者に限られるとも述べています。
被害の全体像は、2026年の情報漏えい事案の一覧にまとめています。
向いていない人と注意点
よくある質問
タイムズカーの3,000円は、いつ届きますか
第5報の時点では、内容と方法は検討中です。決まり次第、対象者に個別に案内されます。
GMOの5,000円と300万円は、どちらが正しい金額ですか
どちらも正しく、別の仕組みです。5,000円は利用中の顧客への一律の支払い、300万円は特別お見舞金の1公開あたりの上限額です。
GMOの損失補償は、相場の変動による損失も対象ですか
対象外です。侵入が原因と判断された不正取引の損失が対象で、相場の変動による損失と、得られたはずの利益は含まれません。
特別お見舞金は、申請が必要ですか
第12報には、対象者に個別に連絡すると書かれていて、申請方法は示されていません。
まとめ
タイムズカーは3,000円相当、GMOは一律5,000円と、公開された情報の区分ごとの特別お見舞金(合算5万円、上限は1公開あたり300万円)という構成です。金額の差は、一律型と確認型という設計の違いから生まれています。どちらも個別に案内される方式なので、案内メールの確認と、公式サイトの最新の報の確認を続けてください。11月2日のGMOの会見後に、追加の発表があれば更新します。
参考・出典
※内容は2026年11月1日時点の発表に基づきます。金額や条件は変更される場合があります。最新情報は、各社の公式サイトでご確認ください。
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