福岡県飯塚市の菓子メーカー「千鳥屋本家」とグループ3社が、福岡地裁から民事再生手続きの廃止と保全管理命令を受けたことが、10月28日に分かりました。今後は破産に移行する見通しです。「千鳥屋」の名前が付く会社は複数あるため、チロリアンや千鳥饅頭が買えなくなるのかを不安に思う人も多いようです。この記事では、3つの「千鳥屋」の違いと、いま買えるものを整理します。
(2026年10月28日 公開)
・破産へ移行するのは千鳥屋本家(福岡県飯塚市)とグループ3社。負債は4社合計で約22億7,270万円
・千鳥饅頭総本舗(福岡市博多区)は別会社で、公式サイトで「無関係」と告知している。「チロリアン」は総本舗が販売しており、10月1日に価格改定を行ったばかり
・千鳥屋本家側の商品は、チロリアンの商標訴訟の和解で「ヨーデルン」に名前が変わっていた。こちらの今後は破産手続きの進み方しだい
・店舗の営業予定や商品の在庫は、報道では確認できていない
目次
- 何が起きたのか
- 「千鳥屋」3社の違い
- チロリアンは今も買えるのか
- 千鳥屋本家の経緯と負債
- なぜ名前が似ているのか(チロリアンの商標問題)
- この記事が向く人・向かない人
- よくある質問
- まとめ
何が起きたのか
東京商工リサーチ福岡支社は10月28日、「千鳥饅頭」で知られる千鳥屋本家とグループ3社が、福岡地裁から再生手続きの廃止と保全管理命令を受けたと発表しました。千鳥屋本家は2026年2月27日に民事再生法の適用を申請し、3月27日に再生手続の開始決定を受けていました。
画像出典: 当サイトが東京商工リサーチ・JC-NETの報道をもとに作成
負債総額は4社合計で約22億7,270万円です。JC-NETによると、申請時点の約22億6,840万円から約430万円増えています。西日本新聞などの報道では、再生に向けて、同じルーツを持つ親族経営の「千鳥屋宗家」(兵庫県西宮市)が支援に動きましたが、権利関係の問題などがあり、廃止に至ったとされています。
「千鳥屋」3社の違い
千鳥屋の名前が付く会社には、今回の対象になった千鳥屋本家のほかに、福岡市の千鳥饅頭総本舗、兵庫県西宮市の千鳥屋宗家があります。破産の対象になるのは、このうち千鳥屋本家とそのグループ会社だけです。
画像出典: 当サイトが公式サイトと報道をもとに作成
見分けるときの目安は、会社名の「本家」「総本舗」「宗家」の部分です。看板やパッケージに「千鳥屋」と書かれていても、どの会社の商品かは、運営会社名で判断する必要があります。
また、報道によると、破産の対象になる4社の中には「株式会社チロリアン」(菓子製造)という社名の会社が含まれます。社名にチロリアンと付いていても、現在チロリアンを販売している千鳥饅頭総本舗とは別の会社です。
チロリアンは今も買えるのか
千鳥饅頭総本舗の公式サイトには、チロリアン各種の商品ページがあり、2026年9月29日付で、10月1日販売分から価格を改定し、一部商品のパッケージをリニューアルするとお知らせしています。原料価格や人件費、物流費の上昇が理由とされています。
画像出典: 千鳥饅頭総本舗 公式サイト
公式の商品説明では、チロリアンは1962年の発売で、発酵バターとミルクを使ったロールクッキーに、オリジナルのクリームを入れた菓子です。ショートはバニラ・コーヒー・ストロベリー・チョコレートの4種類、賞味期限は製造日から180日と案内されています。
画像出典: 千鳥饅頭総本舗 公式サイト
3月2日付の公式のお知らせは、民事再生の申請が報じられた当時のものですが、総本舗は「本日も愛情のこもったお菓子を作り続けております」としています。今回の廃止決定についての新しい告知は、当サイトで確認した範囲では出ていません。
購入は、公式サイトの店舗一覧とオンラインショップで確認できます。ただし、総本舗は公式サイトで、千鳥屋の商品を模した類似商品や店舗の存在にも注意するよう呼びかけています。買うときは、運営会社が千鳥饅頭総本舗であることを確かめると安心です。
画像出典: 当サイトが公式サイトと報道をもとに作成
千鳥屋本家の経緯と負債
今後は、裁判所が選ぶ管財人の下で破産の手続きが進みます。店舗の営業をいつまで続けるのか、ヨーデルンなどの商品がいつまで買えるのかは、報道では確認できていません。千鳥屋本家の店舗を利用する予定がある人は、来店前に各店の案内を確認してください。
なぜ名前が似ているのか(チロリアンの商標問題)
千鳥屋本家は、看板商品「チロリアン」の商標権を巡り、福岡市にある親族経営の会社と訴訟になっていました。2022年に大阪地裁で和解が成立し、千鳥屋本家は同種の商品名を「ヨーデルン」に変更しました。JC-NETは変更時期を2023年4月と伝えています。
この結果、現在「チロリアン」の名前で売られているのは千鳥饅頭総本舗の商品で、千鳥屋本家の商品は「ヨーデルン」という名前になっています。名前が似ている商品でも、売っている会社が異なります。
商標の争いは、今回の経営悪化の背景の一つとして報じられています。ただし、破産に至った直接の原因は、報道では資金繰りの悪化とされています。
この記事が向く人・向かない人
向く人: チロリアンが買えなくなるのではと心配している人。「千鳥屋」の複数の会社の違いを知りたい人にも向きます。
向かない人: 千鳥屋本家の債権者や取引先、従業員の方です。手続きの詳細や債権の届け出は、裁判所や管財人の案内、東京商工リサーチなどの公式の発表で確認してください。破産手続きの日程は、当サイトでは確認できていません。
福岡や九州のお出かけには、冬の旅行割2026(東北・栃木・九州)も参考になります。洋菓子の話題は、ゴディバのきんつばショコラやサロン・デュ・ショコラ2027の記事にまとめています。
よくある質問
チロリアンは買えなくなりますか?
千鳥饅頭総本舗は別会社で、公式に「無関係」と告知しています。10月1日には価格改定を行っており、今回の破産報道で販売が止まるという発表は確認できていません。
千鳥饅頭総本舗の千鳥饅頭も大丈夫ですか?
千鳥饅頭総本舗の商品は、総本舗が製造・販売しています。千鳥屋本家とは別の会社のため、今回の破産の対象ではありません。
千鳥屋本家の「ヨーデルン」は買えますか?
今後の販売は、破産手続きの進み方しだいです。店舗や在庫の扱いについての発表は、現時点では確認できていません。
なぜ「本家」と「総本舗」に分かれているのですか?
同じルーツの親族企業が、それぞれ別の会社として運営しているためです。千鳥屋宗家(兵庫県西宮市)も、同じルーツの親族経営として報じられています。
まとめ
・千鳥饅頭総本舗は別会社で、公式に「無関係」と告知。チロリアンは総本舗の商品で、10月1日に価格改定済み
・千鳥屋本家側の商品は「ヨーデルン」に改名済み。今後の販売は未確認
・買うときは、運営会社が千鳥饅頭総本舗かどうかを確認する
参考・出典
- 千鳥饅頭総本舗 公式「株式会社千鳥饅頭総本舗よりお知らせ」(2026年3月2日)
- 千鳥饅頭総本舗 公式「チロリアン価格改定およびパッケージリニューアルのお知らせ」(2026年9月29日)
- デイリースポーツ(共同通信)「饅頭の千鳥屋本家が破産移行へ」
- JC-NET「千鳥屋本家など4社の民事再生手続き廃止」
- 西日本新聞me「千鳥屋本家が破産移行へ」(有料記事)
※本記事は2026年10月28日時点の情報です。店舗の営業や商品の販売状況は変更される場合があります。最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。
コメントを残す