Microsoftは11月3日(米国時間)、メモリ8GBのWindows 11 PCを対象にした性能改善を公式ブログで発表しました。8GB機ではWindowsの応答が最大20%向上し、マルチタスクは最大40%速くなったと説明しています。ただし、改善を受けるには「Windows 11 バージョン26H2のビルド26300.9818以降」への更新が必要です。この記事では、改善の中身と測定条件、更新の手順、8GBで足りる人と足りない人の目安を整理します。
・8GB PC向けの改善は、応答最大20%・マルチタスク最大40%・メモリ保持最大2GB増などです。
・条件は26H2のビルド26300.9818以降。一部はEdge、Microsoft 365、Teamsの更新も必要です。
・数値は「最大」値で、Microsoftの社内テストやテレメトリに基づきます。実際の体感は機種や使い方で変わります。
・3Dモデリングや高度な動画編集には、Microsoftも引き続き16GB以上を勧めています。
公開日: 2026年11月4日 / 数値はMicrosoftの発表に基づきます。提供時期や利用可否は端末・地域で異なる場合があります

目次
- 1. 結論 8GB PCで何が変わるのか
- 2. 改善の数値を一覧で確認(いくつ速くなる?)
- 3. メモリ使用量はどう減るのか
- 4. 更新のやり方と対象(いつから使える?)
- 5. 数値を読むときの注意点
- 6. 動きの流れ(時系列)
- 7. 8GBで足りる人・足りない人
- 8. よくある質問
- まとめ
- 参考・出典
1. 結論 8GB PCで何が変わるのか
ITmedia NEWSは、今回の改善を「メモリ圧縮やストレージへのデータ退避の仕組みの最適化」と「ユーザーの操作を一時的に優先し、検索インデックスの作成などのバックグラウンド処理を抑える仕組み」を中心に伝えています(ITmedia NEWS)。Microsoftのブログを書いたのは、Windows + Devices担当のパヴァン・ダヴルリ氏です。
ブログでは、メモリを「机」にたとえています。机の上に置けるものには限りがあり、あふれた分は「引き出し(ストレージ)」にしまわれます。引き出しから出し入れする分だけ時間がかかるため、机の上に残せるデータを増やすほど、アプリやブラウザのタブの再読み込みが減る、という考え方です。
2. 改善の数値を一覧で確認(いくつ速くなる?)

起動直後の動作も改善点に挙げられています。更新後の再起動から数分間は、Windowsに仕上げの作業が残っています。今回の仕組みでは、その間もブラウザを開くなど、ユーザーの操作を優先して待たせないようにするとしています。
3. メモリ使用量はどう減るのか

- Windows、Edge、Microsoft 365アプリを組み合わせたマルチタスクのテストで、メモリ使用量(コミットメモリ)の増加を最大約900MB抑えた。
- Word、Excel、PowerPoint、Outlookの改善で、合計360MBを削減した。
- メモリ8GB以下のPCでは、ウィジェットを開いた時だけ読み込むようにし、閉じている間は約200MB削減した。
- Edgeの使っていないタブは、既定で15分後にスリープする(従来は2時間)。
Microsoftは、第三者のアプリにも恩恵があるとして、WhatsAppのWindowsアプリでメモリ使用量が2桁%改善した例を挙げています。
タスクマネージャーでメモリ使用率が高く見えても、必ずしも逼迫しているとは限りません。ブログは、Windowsが空き容量を使って役に立つデータを手元に置いているためだと説明し、「空きが多いか」より「PCの反応が保たれているか」が本当の目安だとしています。
4. 更新のやり方と対象(いつから使える?)

Microsoftの案内では、「Windows 11 バージョン26H2のビルド26300.9818以降」への更新が条件です。このビルドは、10月28日公開のプレビュー更新「KB5127936」に含まれています(Microsoftサポート)。このページでは、25H2向けは別のビルド番号(26200.9818)で記載されていますが、改善の条件としてMicrosoftが示しているのは26H2のビルド26300.9818以降です。25H2のPCが同じ改善を受けられるかは、ブログからは確認できません。
手順
- Win+Rキーで「winver」と入力して実行し、バージョンとビルド番号を確認する。
- 「設定」から「Windows Update」を開く。
- Microsoftの案内にある「最新の更新プログラムが利用可能になったらすぐに入手する」(英語表記は「Get the latest updates as soon as they’re available」)をオンにし、「更新プログラムのチェック」を押す。
- Microsoft Edge、Microsoft 365、Teamsも最新にする。一部の改善はアプリの更新やMicrosoft Store経由で届く。
画面の名称は環境によって異なる場合があります。更新後もビルドが26300.9818に届かない場合は、Microsoftの公式サポートで最新の提供状況を確認してください。
5. 数値を読むときの注意点

ブログの脚注から、数値の前提を整理します。
すべて「最大」の値です。自分のPCで同じ割合で速くなるとは限りません。
6. 動きの流れ(時系列)

Microsoftは、メモリ最適化を7月にWindowsの品質改善の重点分野として打ち出したと説明しています。ブログの脚注によると、改善の一部はビルド26300.9550(9月22日のプレビュー更新KB5124010)に含まれ、今回の条件となるビルド26300.9818は10月28日のプレビュー更新KB5127936にあたります。
ブログは今後の予定にも触れています。SearchとWidgetsで1つのWebエンジンを共有する、OneDriveとフォトで共通部品を使う、エクスプローラーやメモ帳、ペイント、新しい検索などWinUI 3のアプリをより軽く速くする、PCメーカーなどと協力してハードウェア用に確保するメモリ量を最適化する、といった内容です。時期は示されていません。
ITmedia NEWSは、背景にメモリ価格の高騰に伴うPC価格の上昇があるとみられると伝えています。IDCは6月に、メモリ不足を背景に2026年の世界PC出荷台数が前年比11.3%減になると予測していました(IDC)。ただし、メモリ最適化と価格高騰の直接の関係について、Microsoftは説明していません。メモリ高騰が影響した他の製品の話題は、PS6発売時期も価格も未定|ソニー決算で判明した次世代機の現状やSteam Machine予約開始|価格17万円から・日本発売はいつでも整理しています。
7. 8GBで足りる人・足りない人
ブログには、新しい世代のプロセッサの効果も載っています。第三者機関による委託テストで、2026年モデルのメモリ8GBのDell XPS 13は、2021年モデルの8GB機よりマルチコアCPU性能が最大94%高く、2021年の16GB構成と同程度だった項目もあるとしています。測定は特定のPCに限られたもので、すべての8GB PCにあてはまる結果ではないと注記されています。
買い替えを検討している人は、メモリ容量だけでなくCPUや保存容量も含めて選ぶのが現実的です。ほかの端末の選び方はタブレットおすすめ比較2026|iPad・Android用途別の選び方も参考になります。仕事で使う人は、Microsoft365のOneDrive容量2TBに激減|いつから・対策のような、周辺のサービスの変更にも気をつけてください。
8. よくある質問
まとめ
・条件は26H2のビルド26300.9818以降で、一部はEdge、Microsoft 365、Teamsの更新も必要です。
・数値はMicrosoftの社内テストやテレメトリに基づく「最大」値で、1台での測定を含みます。
・3Dモデリングなど重い作業は、引き続き16GB以上が目安です。
仕様や提供状況は変更される場合があります。最新の情報は、Microsoftの公式ブログやサポートページで確認してください。
参考・出典
- Windows Experience Blog「Raising the bar for 8 GB Windows 11 PCs」
- Microsoftサポート KB5127936(Windows 11 25H2・26H2)
- ITmedia NEWS「Microsoft、メモリ8GBのWindows 11 PCを高速化」
- IDC「PC market enters volatile territory as memory shortage persists through 2027」
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