(2026年8月25日 公開)
損害保険ジャパンが、自動車保険料を2027年1月から平均約5%引き上げる方針であることが2026年8月24日に分かった。今年7月にも平均約1.8%引き上げたばかりで、修理費用の高騰による保険金支払いの増加が主な理由だ。ここでは値上げの内容、対象になる契約、他の大手損保との比較、契約者が今からできる備えを整理する。
画像出典: 損保ジャパン公式ロゴ・報道内容をもとに作成
何が起きた?発表の概要
損保ジャパンは2027年1月から、個人・法人向けの自動車保険料を平均約5%引き上げる方針を固めた。日本経済新聞や共同通信の報道によると、正式な発表は2026年8月24日で、実施時期は2027年1月からとなる。同社の自動車保険料の改定は今年7月(平均約1.8%引き上げ)に続くもので、2026年に入ってから2回目の値上げとなる。
値上げ幅: 平均約5%
実施時期: 2027年1月から
対象: 2027年1月1日以降に始期・満期を迎える契約(用途・車種・補償内容により改定率は異なる)
保険料の改定は、新規契約と満期を迎えて更新する契約に適用される。現在契約中の保険を満期日より前に途中で引き上げられることはなく、次の更新のタイミングから新しい保険料が適用される見込みだ。
なぜ値上げするのか?修理費高騰の実態
今回の値上げの背景にあるのは、自動車の修理費用の高騰だ。インフレや人件費の上昇により、損保ジャパンの2026年4〜6月の修理費単価は前年同期比で7.9%増加したという。部品代や整備工賃の上昇に加え、賃金水準の上昇も修理費を押し上げる要因になっている。
画像出典: 損保ジャパンの公表・報道をもとに作成
修理費の増加は保険会社が支払う保険金の増加に直結する。損保ジャパンでは2027年3月期通期の自動車保険の収支が赤字になると予想されており、収支改善のために保険料の引き上げに踏み切る形だ。あわせて同社は、AI(人工知能)を活用した事故査定プロセスの高度化によって事業費を削減する方針も示しており、値上げだけでなくコスト削減にも取り組む姿勢を明らかにしている。
対象は誰?改定率が変わるポイント
今回の改定率は一律ではなく、契約している自動車の用途や車種、付帯している補償内容によって引き上げ幅が異なる。自家用車か事業用車か、車両保険の有無、等級(無事故割引の段階)などの条件によって、実際に契約者が負担する保険料の変動幅は変わってくる。
実際の値上げ幅を知るには
自分の契約がどの程度変わるかは、現時点では個別の改定案内が出そろっていないため確定できない。損保ジャパンでは満期を迎える契約者向けに改定内容を案内する書面を送付する運用が続いており、正式な引き上げ額は契約している保険会社・代理店への確認が確実だ。
損保ジャパンの値上げの推移(2026年1月→7月→2027年1月)
損保ジャパンの自動車保険料は、2026年1月に大手3社がそろって過去最大級の引き上げに踏み切った際、同社は約7.5%の値上げを実施した。さらに同年7月にも約1.8%引き上げており、2027年1月の約5%引き上げが実現すれば、わずか1年の間に3回の改定が重なることになる。
画像出典: 損保ジャパンの公表・報道をもとに作成
短期間での複数回の改定は、修理費の高騰ペースに保険料の見直しが追いついていない状況を映している。今後も物価や人件費の上昇が続けば、追加の改定が行われる可能性も否定できない。
他の大手損保も値上げへ|東京海上日動は10月に6.5%
自動車保険料の値上げは損保ジャパンだけの動きではない。2026年1月には損保ジャパン(約7.5%)に加え、三井住友海上火災保険(約7%)、あいおいニッセイ同和損害保険(約6%)の大手3社がそろって過去最大級の引き上げを実施した。さらに東京海上日動火災保険も、2026年10月から自動車保険料を平均約6.5%引き上げる方針を明らかにしている。同社にとっては2024年1月以降4回目の値上げで、過去2番目の上げ幅になるという。
画像出典: テレビ東京BIZ(News Morning Satellite)報道より
画像出典: 各社公式発表・報道をもとに作成
値上げが業界全体で続く理由
各社が共通して挙げているのは、物価・賃金の上昇に伴う部品代や整備工賃の高騰、事故対応コストの高止まりだ。修理費が上がれば保険金の支払いも増えるため、収支を維持するには保険料の見直しが避けられない構図になっている。火災保険・自動車保険2026年10月値上げの記事でも触れた通り、この流れは自動車保険に限らず火災保険にも広がっている。
契約者が今すぐやるべきこと
値上げの発表があったからといって、すぐに何かの手続きが必要になるわけではない。ただし、次の更新に向けて準備しておくと負担を抑えやすいポイントがいくつかある。
2. 等級・補償内容を見直す: 車両保険の要否や特約の重複がないかを確認し、必要な補償だけに絞る。
3. 複数社で見積もりを比較する: 更新前に他の保険会社の見積もりを取り、同条件での保険料を比較する。
4. 走行距離区分やゴールド免許割引を確認する: 適用条件を満たしているのに反映されていないケースもあるため、契約内容を確認する。
なお、任意保険とは別に、2026年11月には自賠責保険も13年ぶりに引き上げられる予定になっている。あわせて負担額を把握しておきたい。詳しくは自賠責保険11月値上げの記事で解説している。
Xでの反応
今回の発表を受けて、X(旧Twitter)上ではさまざまな反応が見られた。
「田舎の車社会には致命的」
— Xユーザーの投稿より (2026-08-24)
「損保ジャパン、自動車保険料を2027年1月から平均約5%値上げへ。2026年1月:約7.5%値上げ→2026年7月:約1.8%値上げ→2027年1月:さらに約5%値上げへ」
— Xユーザーの投稿より (2026-08-24)
「水没渋りしてるとこ値上げするらしい。前は損保ジャパンで自動車保険つけてたけどディーラーにやめとけって言われたから結構前に替えた」
— Xユーザーの投稿より (2026-08-24)
短期間で複数回の値上げが重なっていることへの驚きや、保険金の支払い対応への不満とあわせて語られる投稿が目立った。一方で、修理費の高騰という背景事情そのものは理解を示す声も見られた。
まとめ
損保ジャパンは2027年1月から自動車保険料を平均約5%引き上げる方針で、2026年1月・7月に続く短期間での3回目の改定となる。背景には修理費単価の前年同期比7.9%増という修理費高騰があり、2027年3月期の自動車保険収支が赤字予想となっていることが直接の理由だ。東京海上日動も10月に平均6.5%引き上げる予定で、値上げの動きは業界全体に広がっている。改定率は用途・車種・補償内容によって異なるため、正確な引き上げ幅は更新時の見積もりや契約中の保険会社・代理店への確認が必要になる。次の更新に向けて、等級や補償内容の見直し、複数社での見積もり比較を早めに検討しておきたい。
よくある質問
損保ジャパンの自動車保険はいつから値上げになりますか?
2027年1月から、その時点で始期・更新を迎える契約に適用される見込みです。現在契約中の保険が満期を迎える前に途中で値上げされることはありません。
値上げ幅はどのくらいですか?
平均で約5%の引き上げが報じられています。ただし実際の改定率は契約している用途・車種・補償内容によって異なります。
なぜ短期間に何度も値上げするのですか?
自動車の修理費用が高騰しており、2026年4〜6月の修理費単価は前年同期比で7.9%増加しました。保険金の支払いが増えたことで自動車保険の収支が悪化しており、収支改善のために複数回の改定が続いています。
損保ジャパン以外の保険会社も値上げしますか?
東京海上日動火災保険が2026年10月から平均約6.5%の値上げを予定しているほか、2026年1月には損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和の大手3社がそろって値上げを実施しており、業界全体で保険料の見直しが進んでいます。
参考・出典
- 損保ジャパン、自動車保険料を5%引き上げ 27年1月から(日本経済新聞)
- 損保J 来年1月に車保険料5%値上げ(Yahoo!ニュース)
- 自動車保険料、5%値上げ 損保ジャパン、27年1月(中日新聞Web)
- 東京海上 自動車保険料値上げへ 10月に平均6.5%(テレビ東京BIZ)
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