運転技能検査の見直し|対象になる人・何が変わる・今やる備え

75歳以上の高齢ドライバーが受ける「運転技能検査(実車試験)」について、警察庁が内容の見直しを検討していることが2026年6月に分かりました。きっかけは「検査に合格した人の事故率が、検査が不要だった同世代より約2.8倍も高かった」という追跡調査の結果です。この記事では、そもそも誰が対象になるのか・いつ受けるのか・何が変わりそうか・家族が今からできる備えを、警察庁の公表情報をもとに整理します。

先に結論

  • 対象は「75歳以上」かつ「直近3年に一定の違反歴がある人」(全員ではない)
  • 合格しないと免許の更新ができない/更新期日まで何度でも受け直せる
  • 見直しは「検討段階」。時期・具体内容は未定(道交法施行規則の改正も視野)
  • 家族は「対象かの確認」「更新ハガキの早め確認」「予約の前倒し」が今できる備え




目次

  • 1. 運転技能検査の見直しとは?何が起きたのか
  • 2. なぜ見直す?合格者の事故が約2.8倍だった
  • 3. 対象になるのは誰?(現行ルール)
  • 4. いつ・どこで受ける?合格基準と再受検
  • 5. これから何が変わる可能性がある?
  • 6. 家族が今やるべき備えは?
  • 7. まとめ・FAQ




運転技能検査の見直しとは?何が起きたのか

運転技能検査は、2022年5月施行の改正道路交通法で導入された制度で、75歳以上で一定の違反歴があるドライバーが、免許更新時に実際の車を運転して技能を確かめる試験です。合格できなければ免許を更新できません。

その検査について警察庁は2026年6月、検査内容を見直す方針を明らかにしました。背景にあるのは、後述する追跡調査で「検査に合格した人のほうが、検査が不要だった同世代より事故を起こしやすい」という想定外の結果が出たことです。警察庁は有識者による検討会を設け、道路交通法施行規則の改正も視野に議論するとしています。現時点では検討の入り口であり、具体的な変更内容や実施時期は決まっていません。

なぜ見直す?合格者の事故が約2.8倍だった

警察庁は、2023年5月15日〜8月31日に運転技能検査を受けた人と、検査が不要で高齢者講習だけを受けた同世代を、その後約2年間追跡して事故率を比べました。対象は検査の合格者5,270人と高齢者講習の受講者8,233人です。

区分 合格者の事故率(講習のみの人との比較)
全体 約2.8倍
75〜79歳 約4.5倍
80〜84歳 約2.3倍
85歳以上 約2.6倍

本来は「危ない運転を見極めて更新を止める」ための検査ですが、結果としては運転技能が低めの人も合格して更新できてしまっていた可能性が浮き彫りになりました。これが見直し検討の直接の理由です。なお、これらの数値は警察庁の調査・公表によるものです。




対象になるのは誰?(現行ルール)

まず押さえたいのは、75歳以上の全員が運転技能検査を受けるわけではないという点です。現行ルールでは、免許更新の160日前(または期間前更新の申請日)からさかのぼって3年間に、一定の違反歴がある75歳以上が対象になります。対象となる違反は、次のような11種類です。

  • 信号無視
  • 通行区分違反
  • 速度超過
  • 横断歩行者等妨害等
  • 安全運転義務違反
  • 携帯電話使用等 ほか(あわせて11種類)

一方、違反歴がなければ運転技能検査は不要で、75歳以上は認知機能検査+高齢者講習、70〜74歳は高齢者講習を受ける形になります。自分や家族が対象かどうかは、更新時に届く通知や各都道府県警察のサイトで確認できます。

いつ・どこで受ける?合格基準と再受検

受検の時期と場所

運転技能検査は、免許更新の手続きの中で、運転免許試験場や指定自動車教習所などで受けます。対象者には更新時期が近づくと案内が届くため、ハガキが届いたら早めに予約するのが基本です。会場や時期が混み合うこともあるため、余裕を持って動くと安心です。

合格基準

検査はコース等で実際に普通自動車を運転し、一時停止や信号通過などの課題を行います。採点は100点満点からの減点方式で、第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上が合格ラインです。

不合格でも諦めなくてよい

一度不合格でも、更新期日までであれば繰り返し受検できます。普段の運転に不安がある場合は、教習所のペーパードライバー講習などで事前に練習しておくと、落ち着いて臨めます。

これから何が変わる可能性がある?

ここからは現時点で確定していない見通しです。警察庁は有識者検討会で議論を始める段階で、道路交通法施行規則の改正も視野に入れています。報じられている問題意識からすると、論点としては「検査の課題や採点基準を実態に合わせて厳しくする」「対象となる違反の範囲を見直す」といった方向が考えられますが、具体的な内容・対象・時期はいずれも未定です。憶測で運転をやめる必要はなく、まずは現行ルールに沿って準備し、正式発表を待つのが現実的です。確定情報が出れば、対象者には通常どおり更新通知などを通じて案内されます。

家族が今やるべき備えは?

高齢の親が運転している場合、家族ができる現実的な備えは次のとおりです。

  • 対象かどうかの確認:直近3年に違反歴があるかを本人と一緒に振り返る
  • 更新通知の早め確認:ハガキが届いたら放置せず、すぐ予約日を決める
  • 事前練習:不安があれば教習所の高齢者向け講習・実車練習を活用
  • 移動手段の代替も検討:地域の乗り合いタクシーや家族送迎など、返納も含めた選択肢を話し合う
  • 最新情報は公式で確認:制度変更は各都道府県警察・警察庁サイトで随時チェック

運転をやめるかどうかはデリケートな話題ですが、「事故を起こす前に、家族で一度ちゃんと話す」ことが最大の備えになります。免許を返納した高齢者向けに、自治体が交通費補助やバス・タクシー券を出している地域もあるため、返納のメリットも合わせて調べておくとよいでしょう。




まとめ

  • 警察庁が運転技能検査の見直しを検討。合格者の事故率が約2.8倍だったのが理由
  • 対象は「75歳以上」かつ「直近3年に11種の違反歴がある人」(全員ではない)
  • 合格は一種70点以上。不合格でも更新期日まで何度でも受け直せる
  • 見直しは検討段階で時期は未定。家族は確認・早め予約・話し合いが備え

よくある質問(FAQ)

Q. 75歳以上なら全員が運転技能検査を受けるの?

いいえ。受けるのは「75歳以上」かつ「免許更新の160日前からさかのぼって3年間に、信号無視や速度超過など一定の違反歴がある人」です。違反歴がなければ運転技能検査は不要で、認知機能検査と高齢者講習を受けます。

Q. 見直しはいつから?何が変わるの?

2026年6月時点では検討を始める段階で、具体的な内容や開始時期は決まっていません。警察庁は有識者検討会を設け、道路交通法施行規則の改正も視野に議論するとしています。確定情報は警察庁や各都道府県警察の発表で確認してください。

Q. 検査に落ちたら免許はどうなる?

合格しないと免許の更新はできませんが、更新期日までであれば何度でも受け直せます。不安がある場合は、教習所の実車練習などで事前に備えておくと安心です。

※本記事は2026年6月25日時点の警察庁の公表・報道情報をもとに作成しています。見直しの内容・時期は検討段階のため変更される可能性があります。制度の最新情報・正確な手続きは、警察庁および各都道府県警察の公式サイトで必ずご確認ください。





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