国立美術館6館の所蔵作品展料金値上げ|2026年10月から順次

東京国立近代美術館や国立西洋美術館、国立国際美術館など国立美術館6施設の所蔵作品展の観覧料が、2026年10月24日から2027年6月22日にかけて館ごとに順次値上げされます。所蔵作品展の一般料金は各館とも1,000円、大学生は500円にそろえられます。高校生以下や65歳以上、障がい者手帳をお持ちの方の無料措置は継続されるため、値上げの影響を受ける人・受けない人をあらかじめ確認しておきましょう。

2026-09-19更新: 発表内容・実施時期に変更がないことを複数の報道機関で確認済みです。

結論
・対象は東京国立近代美術館/国立工芸館/国立西洋美術館/京都国立近代美術館/国立国際美術館/国立映画アーカイブの6施設
・所蔵作品展の一般料金は1,000円、大学生は500円に統一される(館により据え置きに近いところも)
・実施時期は館ごとに異なり、最も早い京都国立近代美術館が2026年10月24日、最も遅い国立工芸館が2027年6月22日
・高校生以下・18歳未満・65歳以上、障がい者手帳をお持ちの方と付添者1名は引き続き無料
・企画展の料金は今回の対象外(従来どおり展覧会ごとに設定)




目次




値上げの概要と対象6施設

独立行政法人国立美術館(理事長・田中正之氏)は2026年9月18日、所蔵作品展および上映会の観覧料を改定すると発表しました。対象は東京国立近代美術館、国立工芸館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立映画アーカイブの6施設で、いずれも所蔵作品展(常設展)の料金が対象です。

改定の理由として、国立美術館は所蔵作品の展示・上映の充実やデジタル対応・アクセシビリティ向上といった観覧環境整備に加え、近年の物価高騰やエネルギー価格の高騰により、展示に伴う輸送費・看視警備費・造作費などの経費が増加していることを挙げています。合計約16万点にのぼる所蔵作品の保存・継承を確実に行うための措置ともしています。2026年10月以降は今回の美術館料金以外にも様々な制度改定が予定されており、あわせて2026年10月から変わるお金一覧で確認しておくと家計管理に役立ちます。

国立西洋美術館の建物

国立西洋美術館の建物

【一覧】所蔵作品展の新料金・値上げ幅

所蔵作品展の料金は、一般が各館とも1,000円、大学生が500円にそろえられます(国立映画アーカイブのみ所蔵作品展は一般500円・大学生250円と他館の半額)。館ごとの現行料金からの値上げ幅は以下のとおりです。

東京国立近代美術館
実施日: 2027年2月9日〜
一般: 500円 → 1,000円(+500円)
大学生: 250円 → 500円(+250円)
国立工芸館
実施日: 2027年6月22日〜
一般: 300円 → 1,000円(+700円)
大学生: 150円 → 500円(+350円)
国立西洋美術館
実施日: 2027年3月20日〜
一般: 500円 → 1,000円(+500円)
大学生: 250円 → 500円(+250円)
京都国立近代美術館
実施日: 2026年10月24日〜
一般: 430円 → 1,000円(+570円)
大学生: 130円 → 500円(+370円)
国立国際美術館
実施日: 2026年12月1日〜
一般: 430円 → 1,000円(+570円)
大学生: 130円 → 500円(+370円)
国立映画アーカイブ(所蔵作品展)
実施日: 2027年1月5日〜
一般: 250円 → 500円(+250円)
大学生: 130円 → 250円(+120円)

値上げ幅が最も大きいのは国立工芸館で、一般300円→1,000円(+700円、約3.3倍)、大学生150円→500円(+350円、約3.3倍)と、他館より上げ幅が大きくなっています。一方、東京国立近代美術館と国立西洋美術館は一般・大学生とも単純に2倍です。

国立西洋美術館の所蔵作品(モネ・ルノワールほか)

国立西洋美術館の所蔵作品(モネ・ルノワールほか)




実施時期は館ごとに異なる(時系列一覧)

今回の改定は全館一斉ではなく、2026年10月以降に開始する展示会期から館ごとに順次適用されます。同じ「10月値上げ」というニュースの見出しだけを見ると全館同時のように誤解しがちですが、実際に新料金になるタイミングは館によって最大8カ月ほどずれています。

①京都国立近代美術館 2026年10月24日

②国立国際美術館 2026年12月1日

③国立映画アーカイブ 2027年1月5日

④東京国立近代美術館 2027年2月9日

⑤国立西洋美術館 2027年3月20日

⑥国立工芸館 2027年6月22日

つまり、2026年内に訪れるなら京都国立近代美術館・国立国際美術館は現行料金の期間が短い(京都は10月24日から、国際は12月1日から新料金)一方、東京国立近代美術館・国立西洋美術館・国立工芸館は2027年に入ってからの値上げなので、当面は現行料金のまま観覧できます。

京都国立近代美術館のエントランス

京都国立近代美術館のエントランス

国立映画アーカイブは上映料金も変更

国立映画アーカイブは所蔵作品展の料金改定に加えて、所蔵作品上映(常設の上映会)の料金も2027年1月5日から変わります。

国立映画アーカイブ 所蔵作品上映
実施日: 2027年1月5日〜
一般: 520円 → 1,000円(+480円)
大学生・高校生・65歳以上: 310円 → 500円(+190円)
小・中学生: 100円 → 100円(据え置き)

小・中学生のみ据え置きとなっており、子ども連れで上映会を利用する場合の負担増は抑えられています。

6館制覇でいくら変わる?損得試算

6施設すべての所蔵作品展を1回ずつ観覧すると仮定して、値上げ前後の合計金額を比較しました。

一般料金の場合
現行合計: 500+300+500+430+430+250 = 2,410円
新料金合計: 1,000×5館+500円 = 5,500円
差額: +3,090円(約2.3倍)

大学生料金の場合
現行合計: 250+150+250+130+130+130 = 1,040円
新料金合計: 500×5館+250円 = 2,750円
差額: +1,710円(約2.6倍)

特に大学生は現行料金が館によって130円〜250円とばらついていたため、一律500円(国立映画アーカイブのみ250円)にそろうことで負担の増え方が一般より大きくなる点に注意が必要です。国立美術館の会員制度「国立美術館キャンパスメンバーズ」(大学等が加入)を利用できる立場であれば、値上げ後も引き続き特典が適用されるため、対象になっているか大学の掲示等で確認しておくとよいでしょう。

国立西洋美術館のミュージアムショップ・レストラン

国立西洋美術館のミュージアムショップ・レストラン

無料のまま続く制度・変わらない料金

  • 高校生以下・18歳未満、65歳以上の所蔵作品展観覧料は引き続き無料
  • 障がい者手帳をお持ちの方と付添者1名の無料措置も継続
  • 企画展(特別展)の料金は今回の対象外で、これまでどおり展覧会ごとに個別設定される
  • 国立美術館キャンパスメンバーズや各館の会員制度・年間パスポートの特典も継続

つまり値上げの影響を直接受けるのは、無料区分に当てはまらない一般・大学生の所蔵作品展利用者です。国立西洋美術館が所蔵するロダンの彫刻コレクションのように常設展示で見られる作品も、今回の料金改定の対象に含まれます。

国立西洋美術館所蔵のロダン彫刻コレクション

国立西洋美術館所蔵のロダン彫刻コレクション




まとめ

国立美術館6施設の所蔵作品展料金は2026年10月24日(京都国立近代美術館)から2027年6月22日(国立工芸館)にかけて館ごとに順次値上げされ、一般1,000円・大学生500円にそろえられます。高校生以下・65歳以上・障がい者手帳をお持ちの方の無料措置や企画展料金は変更ありません。訪問を予定している館の実施時期を確認し、値上げ前後どちらのタイミングで行くか検討するとよいでしょう。

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参考・出典

  • 独立行政法人国立美術館 プレスリリース「独立行政法人国立美術館の所蔵作品展における観覧料金の改定について」(2026年9月18日)

※料金・実施時期等の情報は記事作成時点のものです。最新情報は各館公式サイトでご確認ください。





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