【キオクシア】決算は何が凄い?上期純利益2.2兆円と株価の見方

キオクシアホールディングスは10月30日、2027年3月期の中間決算(2026年4〜9月)を発表しました。売上収益は4兆2,472億円で、親会社の所有者に帰属する中間利益は2兆1,979億円です。前年同期の売上収益は7,911億円だったので、約5.4倍になりました。この記事では、決算短信の数字をもとに、何が凄いのか、四半期の推移、財務と株主還元、株式分割後の1株利益の読み方を整理します。

結論(11月4日時点)
・上期の売上収益は4兆2,472億円(前年同期比+436.8%)、IFRSの親会社帰属中間利益は2兆1,979億円(前年同期は589億円)です。
・7〜9月の売上収益は2兆4,800億円で、前期(2026年3月期)の通期売上収益2兆3,376億円を、3カ月で上回りました。
・10〜12月は、売上収益2兆5,000億円、Non-GAAP営業利益2兆円の予想です。通期予想は決算短信にありません。
・中間配当は初配で1株90円(分割前ベース)、自己株式の取得は約8,000億円です。

公開日: 2026年11月4日 / 数値はキオクシアの決算短信(IFRS・10月30日)に基づきます。投資の判断はご自身で行ってください

キオクシアの2027年3月期中間決算。売上収益4兆2,472億円、親会社帰属の中間利益2兆1,979億円
画像: 当サイト作成(出典: キオクシアホールディングス 決算短信)




目次

  • 1. 結論 今回の決算で何が凄いか
  • 2. 上期の数字を前年同期と比較(いくら?)
  • 3. 四半期の推移と10〜12月の予想
  • 4. 好調の背景
  • 5. 財務・配当・株式分割・自社株買い
  • 6. 株価を見るときの数字の読み方
  • 7. 注意したい点と向いている人
  • 8. よくある質問
  • まとめ
  • 参考・出典




1. 結論 今回の決算で何が凄いか

凄さは、規模と伸びの速さの2点にあります。上期だけで売上収益が4兆円を超え、7〜9月の1四半期では前期の通期売上収益を上回りました(決算短信)。利益面では、Non-GAAPの営業利益が上期で3兆3,145億円です。上期の営業利益率は、当サイトの計算で約78.0%になります。

2. 上期の数字を前年同期と比較(いくら?)

キオクシア上期の前年同期比較。売上収益4兆2,472億円、Non-GAAP営業利益3兆3,145億円、IFRS中間利益2兆1,979億円
画像: 当サイト作成(出典: キオクシアホールディングス 決算短信。倍率は当サイト算出)
売上収益
4兆2,472億円。前年同期は7,911億円で、+436.8%(約5.4倍)です。
営業利益
Non-GAAPは3兆3,145億円(前年同期は1,324億円で約25倍)。IFRSの営業利益は3兆2,647億円です。
親会社帰属の利益
Non-GAAPは2兆2,356億円(前年同期は602億円で約37倍)。IFRSの中間利益は2兆1,979億円(前年同期は589億円)です。
1株当たり利益(EPS)
IFRSの基本的EPSは1,349.33円で、前年同期は36.42円(いずれも株式分割後の換算)です。Non-GAAPのEPSは1,372.48円です。
事業別の売上収益
SSD&ストレージが2兆7,907億円、スマートデバイスが1兆3,145億円、その他が1,419億円です。

売上収益は、決算短信では4兆2,472億円です。報道では4兆2,471億円と書かれている場合がありますが、本記事は決算短信の数字を使っています。

3. 四半期の推移と10〜12月の予想

キオクシアの四半期推移。7〜9月の売上収益2兆4,800億円、10〜12月予想は売上収益2兆5,000億円
画像: 当サイト作成(出典: キオクシアホールディングス 決算短信。利益率は当サイト算出)
  • 4〜6月: 売上収益1兆7,671億円、Non-GAAP営業利益1兆3,262億円。
  • 7〜9月: 売上収益2兆4,800億円(前四半期比+40.3%、前年同期比+453.2%)、Non-GAAP営業利益1兆9,883億円、Non-GAAP純利益1兆3,486億円。
  • 10〜12月の予想: 売上収益2兆5,000億円、Non-GAAP営業利益2兆円、Non-GAAP純利益1兆3,650億円。

7〜9月は、SSD&ストレージが売上収益の65%にあたる1兆6,160億円を占めました。スマートデバイスは7,889億円です。10〜12月は、データセンター向けの需要が旺盛な一方で、為替の悪化を見込むため、7〜9月と同水準の業績を見込んでいます。想定為替レートは1ドル157円で、7〜9月の161円から円高に振れます。この影響で営業利益が約550億円減る見込みだと、報道で伝えられています(EE Times Japan)。

4. 好調の背景

EE Times Japanの記事によると、7〜9月は平均販売単価が前四半期比で20%台半ば上昇し、ビット出荷量が10%台前半増えました。決算説明会では、副社長の河村芳彦氏が「明らかにスーパーサイクルに入っている」と述べたと伝えられています。

  • 2027年の生産能力は、ほぼ割り当て済み(「SOLD OUT」)とされています。
  • 2028年は、長期契約(LTA)でビット出荷量の50%超が固まっているとされます。
  • 2029〜2030年の枠組みについても、協議が始まっています。
  • QLCのビット比率は、2027年に約30%、2028年に約40%を見込んでいます。

これらは、会社側の見通しや発言です。メモリーの市況は、需要と価格が大きく動く性質があります。身近な影響は、Switch2 microSDカード値上げ|8,980円はいつから対象はのような値上げの事例にも表れています。

5. 財務・配当・株式分割・自社株買い

キオクシアの財務と株主還元。親会社所有者帰属持分比率49.8%、中間配当1株90円、自己株式の取得約8,000億円
画像: 当サイト作成(出典: キオクシアホールディングス 決算短信。分割後換算は当サイト算出)
  • 総資産は5兆8,839億円、現金及び現金同等物は1兆3,973億円です。
  • 親会社所有者帰属持分比率は49.8%で、前期末の37.9%から11.9ポイント上がりました。
  • 営業活動によるキャッシュ・フローは2兆3,796億円でした。
  • 自己株式の取得に8,003億円、借入金の返済に5,231億円を使いました。

中間配当は初配で1株90円

10月30日の取締役会で、中間配当(初配)を決議しました(配当に関するお知らせ)。1株90円(株式分割前ベース)で、配当金総額は479億円、基準日は9月30日、効力発生日は12月8日です。10月1日付で普通株式1株を3株に分割しているので、分割後の1株に直すと約30円です(当サイトの計算)。方針は、機動的な自己株式の取得と累進配当を基本に、中長期的に余剰となった資金を株主還元に充てるというものです。

株式分割(1株を3株)

株式分割は7月31日に発表され、基準日は9月30日、効力発生日は10月1日です(株式分割に関するお知らせ)。目的は、投資単位あたりの金額を引き下げることだと説明されています。EPSは、前期の期首に分割が行われたと仮定した換算値で示されています。

6. 株価を見るときの数字の読み方

決算の数字の読み方。IFRSとNon-GAAPの違い、EPSとPER、株主還元、為替と市況の影響
画像: 当サイト作成(出典: キオクシアホールディングス 決算短信)
IFRSとNon-GAAPを区別する
Non-GAAPは会社独自の社内指標です。監査法人の監査や期中レビューを受けた数値ではありません。決算短信の中間決算自体も、監査法人のレビューの対象外です。
EPSとPER
PERは「株価÷1株当たり利益(EPS)」で計算します。上期のEPS(1,349.33円)は半年分です。年間のEPSを使う場合や、分割の前後をそろえる場合は、計算の前提を確認する必要があります。
配当利回り
「1株当たりの年間配当÷株価」で計算します。今回の90円(分割後ベースで約30円)は中間配当だけで、通期の配当予想は決算短信にありません。
為替と市況
10〜12月期の予想は1ドル157円が前提で、円高になると営業利益が減る要因になります。メモリーの価格や需要の動きによって、業績が大きく変わる可能性があります。

株価そのものは、日々動きます。取引所や証券会社の画面で最新の値を見てから、上の式に当てはめてください。海外企業の決算と株価の関係は【インテル株急落】29%安の理由と日本株・NISAへの影響は?で、新しい銘柄の買い方は【アンソロピック】日本でIPO株は買える?楽天・SBIでの買い方や【米国株23時間取引】12/7開始|証券会社別の対応と時間で紹介しています。

7. 注意したい点と向いている人

  • 利益は、メモリーの価格と需要の波に左右されます。好調が続く保証はありません。
  • Non-GAAPの数字は、監査・レビューを受けていません。
  • 10〜12月の予想は、1四半期だけの見通しです。通期予想は、決算短信にありません。
  • 株式分割の前後で、1株あたりの数字が変わります。比べるときは、そろえてください。
  • 株価や投資の判断は、ご自身で行ってください。
向いている人
決算短信の数字から、キオクシアの業績の規模と伸びを確認したい人。EPSや配当、分割の見方を知りたい人にも向いています。
向かない人
買い時や売り時、今後の株価の予想を知りたい人。この記事は、公表された数字の整理です。

8. よくある質問

Q. 上期の売上収益はいくらですか?
4兆2,472億円です。前年同期の7,911億円から+436.8%増えました。
Q. 親会社帰属の利益はいくらですか?
IFRSの中間利益は2兆1,979億円です。Non-GAAPでは2兆2,356億円です。
Q. 配当はいくらですか?
中間配当(初配)は1株90円(株式分割前ベース)です。分割後に直すと約30円で、効力発生日は12月8日です。
Q. 10〜12月の予想は?
売上収益2兆5,000億円、Non-GAAP営業利益2兆円、Non-GAAP純利益1兆3,650億円です。
Q. Non-GAAPとIFRSは何が違いますか?
IFRSは会計基準に基づく数字です。Non-GAAPは会社独自の社内指標で、監査・レビューの対象外です。

まとめ

・上期の売上収益は4兆2,472億円(前年同期比+436.8%)、IFRSの中間利益は2兆1,979億円です。
・7〜9月の売上収益2兆4,800億円は、前期の通期売上収益を上回りました。
・10〜12月は、売上収益2兆5,000億円、Non-GAAP営業利益2兆円の予想です。
・初配の中間配当は1株90円(分割前ベース)、自己株式の取得は約8,000億円です。

数字や予想は、今後変わる場合があります。最新の情報は、キオクシアホールディングスのIR情報で確認してください。この記事は投資の勧誘を目的としたものではありません。

参考・出典

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