日本郵便は2026年10月9日、国際郵便料金を2027年2月1日(月)から改定すると発表しました。EMS・小包・通常郵便物のほぼ全てが対象で、日本経済新聞は平均で4割ほどの値上げと報じています。
先に結論
越境ECの出品者やメルカリ・eBayで海外発送する人、海外の家族や友人に荷物を送る人は、2月以降の送り方を見直すタイミングです。この記事では日本郵便の公式料金表をもとに、EMS・小包・エアパケットなどの新旧料金、据え置きや例外、駆け込み発送の損得を整理します。
2026年10月10日公開。料金は日本郵便の公表資料に基づきます。
目次
値上げはいつから?対象サービスと背景
改定日は2027年2月1日(月)です。日本郵便は背景として、世界的な物価上昇や原油価格の高騰、継続的な円安で、国際輸送費用や各国の配達費用が大幅に上がっていることを挙げています。
対象になるサービス
- EMS郵便物:全地帯・全重量帯で改定(保冷EMSも含む)。6kg以下の重量帯を1kg刻みに変更
- 小包郵便物:航空・SAL・船便の全てを改定。保険料と同時差出割引も変更
- 通常郵便物:書状・はがき・印刷物・小形包装物・国際エアパケットなど(盲人用郵便物を除く)
- その他:輸出入申告代行手数料、EMS封筒(マチなし)の価格。EMS封筒(マチ付)は在庫がなくなり次第、販売終了
たとえば航空便の国際はがきは100円から140円(+40%)に上がります。
EMSはいくら上がる?500gは最大2倍

EMSで特に注意したいのは、最も軽い重量帯が「500gまで」から「1.0kgまで」に変わる点です。現行は500g・600g・700gと細かく刻まれていますが、新料金では6kg以下も1kg刻みになります。このため、500g以下を送っていた人は、新しい最軽量帯の料金と比べることになります。

500g発送は+61〜100%
現行料金は特別追加料金を含む額で比較しています。
同じ1kgで比べると+14〜40%
重量帯が変わらない1kg以上で比べると、値上げ幅は地帯によって差があります。1kgの比較では、米国宛(第4地帯)が+40%と最も大きく、中南米・アフリカ宛(第5地帯)は+14%にとどまります。

重量帯の変更で中間重量が大きく上がる
6kg以下が1kg刻みになる影響は、500gだけではありません。現行は1.25kgや1.5kgといった細かい重量帯があるため、1kgを少し超える荷物ほど跳ね上がります。新料金では1.25kgも1.5kgも「2.0kgまで」の料金になります。
梱包を工夫して重量をちょうど1kg以内、2kg以内に収めるだけで、新料金では数千円変わることがあります。
小包・通常郵便物・エアパケットの新料金
EMS以外も軒並み上がります。軽い荷物は、EMSより安い選択肢が残っています。米国宛1kgで比べると次のとおりです。

小包(航空)の1kgは、第1地帯 2,050円→2,570円(+25%)、第2地帯 2,500円→3,420円(+37%)です。
通常郵便物の主な値上げ

- 航空便の郵便はがき:100円 → 140円(+40%)
- 書状25gまで(第1地帯):120円 → 160円(+33%)
- 国際エアパケット500gまで(第1地帯):1,120円 → 1,610円(+44%)
- 小形包装物(航空)500gまで(第1地帯):750円 → 1,220円(+63%)

国際エアパケットは、国際特定記録(追跡あり)扱いの航空便の小形包装物です。利用できる国・サイズは日本郵便の公式ページで確認してください。
保険・書留・大量差出割引の変更
見落としやすいのが付帯サービスです。保険料は2万円までの区分で小包が400円→960円(+140%)と、今回の改定で最も上げ幅の大きい項目になります。

- 保険料(小包・2万円まで):400円 → 960円(+140%)
- 保険料(通常郵便物・2万円まで):510円 → 960円(+88%)
- 書留料:460円 → 900円(+96%)
- 国際特定記録料:370円 → 390円(+5%)
- 損害要償額の追加料金(EMS):2万円を超える2万円ごとに50円→60円
大量差出の割引率は下がる
- 小包の同時差出割引(50個以上):20%→13%
- 通常郵便物の同時差出割引:1,000通以上3,000通未満 10%→5%、3,000通以上5,000通未満 15%→10%、5,000通以上 20%→15%
- 通常郵便物の月間差出割引(1万通以上):20%→18%
大量に発送する事業者は、料金そのものに加えて割引率の低下も重なります。
据え置きや例外はある?
ほとんどの区分が上がるなかで、次の項目は小幅または据え置きです。
- 国際特定記録料:370円→390円(+20円)と小幅
- 小包の同時差出割引(10個以上50個未満):10%のまま据え置き
- 通常郵便物の月間差出割引(3,000通以上1万通未満):現行の割引率を維持
- 盲人用郵便物:今回の料金改定の対象外
また、国際特定記録の料金割引を2027年度中に新設すると、日本郵便は予告しています。越境ECで小口の追跡付き配送が増えていることへの対応で、あわせて国際宅配便のUGX(ゆうグローバルエクスプレス)で新たな配送サービスを始める予定です。詳細は別途発表される予定です。
駆け込み発送は得か?損得を計算
2027年2月1日より前に差し出せば旧料金です。たとえば次のような荷物は、1月中に送ると差額が大きくなります。
駆け込みが向いている人
- 2月以降に送る予定の荷物が既に決まっている(売約済み・プレゼント・引っ越し荷物など)
- 500g以下をEMSで送る予定がある(上げ幅が最も大きい)
- 1.25kg〜1.75kgのように、新料金で2kgの区分に切り上がる重量の荷物
駆け込みの注意点(デメリット)
- 年末年始は郵便が混み合う:国際郵便は繁忙期に遅れやすく、到着日を指定したい荷物には向きません
- 不要な荷物を前倒しで送る意味はない:送り先の都合や相手の在宅状況を無視して早送りしても、トラブルのほうが高くつきます
- 料金以外の費用は別:関税・輸入消費税などは受取側の負担で、今回の改定とは関係なく発生します
- 2月1日以降は新料金:1月中に出す場合は余裕を持って、窓口の営業日や受付時間を事前に確認しましょう
結論として、送る予定が確実にある荷物だけを1月中に出すのが現実的です。無理に量を増やすのはおすすめしません。
値上げ後に安く送る対策
- 500g以下はEMSを避ける:新料金では最軽量帯が1kgになるため、軽い荷物は国際エアパケットや小形包装物(航空)が割安です。米国宛500gなら、エアパケットは2,720円、小形包装物(航空)は2,330円と、EMSの7,400円より大幅に安くなります。ただし、保険や補償の範囲、追跡の有無は異なります
- 重量をちょうど1kg・2kgに収める:梱包材を軽くするだけで、料金の区分が1つ下がることがあります
- 急ぎでなければ小包やSAL便を比較する:EMSより低価格ですが、日数がかかります。米国宛1kgは、EMS 7,400円に対して小包(航空)が6,660円です
- 保険は必要性を見直す:小包の保険は2万円まで960円に上がります。高額品はEMSの損害要償や保険の付け方を比較して選びます
- 2027年度中の新サービスを待つ:国際特定記録の割引やUGXの新サービスは詳細未発表のため、続報を確認します
国内でも物流の値上げが続いています。あわせて、ゆうパック10月値上げの対策や、佐川急便2027年1月値上げのまとめもチェックしておくと、発送コスト全体を見直せます。
よくある質問
まとめ
この記事のポイント
越境ECや個人の海外発送では、料金が上がる前に発送手段を比べ直しておくと、2月以降の負担を抑えられます。関連して、2026年10月から変わるお金のルールと値上げもあわせてご覧ください。
料金・サービス内容は変更される場合があります。ご利用前に日本郵便の公式サイトで最新情報をご確認ください。
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